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魅惑の・・・(5)

2年以上前ですが、『好事家の卵』という記事で、
「澤瀉屋」とか「文久三年」について知っている子供の話をしました。

それと似た話で、結論が逆という話があります。

湯治場のようなところに行くと、敷地入ってすぐに祠のようなものがあったり、
建物内の目立つ場所に仏像が祀られたりしていることがあって、
水などが供えられていて、関係者や常連さんが信仰していることが分かります。
また、昔ながらの銭湯に行くと、湯治場のそれのように本格的ではないですが、
番台の上あたりに仏像が乗っていることがあります。
これらの仏像は文化財などではないので、
特に案内看板のようなものは出されていません。

普通の人は案内看板がないと、それが何か分からないのかもしれません。
「あれはなぁに」と幼い子供から尋ねられ、
「え~……とね、あ~……お釈迦様だよ」と答える親を、
私は何人も見たことがあります。
子供は、それほど興味がなかったか、「ふ~ん」と答え、この話終了。

いや、ふつう、風呂屋にお釈迦様は、いません。
結果、そこで話が終わると、親は子供にウソを教えて終わる形になるわけで、
子供の将来のために、私が「違うよ」と教えてあげたいほどですが、
親に恥をかかせるし、相手はそもそも知らない子、グッと我慢します。

ふつう、風呂屋にいるのは、薬師如来です。
まぁ、お風呂によっては、
観音さま(観世音菩薩)やお地蔵さま(地蔵菩薩)が祀られることもありますが、
いずれにせよ、ふつう、風呂屋にお釈迦様は、いません。

薬師如来というのは、薬師という名のとおり、
病気平癒などを得意とする仏さまです。
温泉などのお風呂というのは、古来、病気治しの目的を持っていますから、
お風呂は薬師如来の担当ということになります。
ちなみに、お釈迦様こと釈迦如来は悟りとか精神世界担当なので、
お風呂については、部署というか担当が違うというわけです。

薬師如来のビジュアルは、チリチリ頭の、「ザ・仏像」という感じで、
パッと見、釈迦如来とそんなに違いはありません。
が、薬師如来の最大の特徴は、左手に薬壺(やっこ)を持っていることです。

その薬壺の中には、万病に効く薬が入っていると言われています。
まぁ、壺に入っている薬ですから、軟膏のようなものなんでしょうね、
この左手の壺の軟膏を右手の薬指ですくい、患部に塗るんだそうです。
そのために、薬師如来の右手の薬指は少し曲がっています。
これが、私たちの中指と小指の間にあるあの指が、
「薬指」と呼ばれるようになった由来だって、知ってました?

薬師の手
http://www.risfax.co.jp/beholder/beholder.php?id=294

意外と辛いですよ、この指の形は。
薬を塗るなら中指のほうが適していると、私は思いますが。

ちなみに、現実的な、彫像としての仏像の話をすれば、
手に載っている薬壺は、造形上の演出であり、
たとえば木造の場合、木を壺の形に彫った木の塊なので、
実際は蓋が開くようなものではありません。
しかし、1つだけ、例外があって、
山口県のお寺にいる薬師如来の薬壺は開けることができて、
中には実際に漢方薬が入っていたそうです。
作り手の想いの伝わる話です。

さてさて、オススメをご紹介しておきますね。

 新薬師寺(奈良)神護寺(京都)勝常寺(福島)獅子窟寺(大阪)

本文では薬壺の話を集中的にしましたが、
奈良時代(白鳳期)以前の古い像の場合、
造形が伝来する前で、薬壺のないものもあります。

 薬師寺(奈良)唐招提寺(奈良)
 
一生に一度くらいは
見ておいて損はないと思いますよ。


[SE;KICHI]
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