観察
ぺろぺろと舌を出している無機質な蛇の顔をみながら、
何を考えているんだろう・・・?と、ぼーっと眺めていると時間を忘れます。
今年も夏の初めごろ、自宅の前に120㎝程の蛇がいて、
子供たちから報告を受けた私はいそいそと外に出て、
じっくりとその姿をみていたのでした。
なんでしょうね。私にとっては癒しの時間みたいです。
そういえば、ふと思い出しましたが、
蛇を指さすとその指先が腐ると言われたこともありました。
あれは毒蛇だと噛みつかれると危険だという戒めだったのか・・・?
その言いつけを守ってアラフォーまっしぐらの今現在も、
蛇を指さすことが出来ません。
どうしても場所を示したいときは、
グーの手か、指先をそろえたパーの手でお知らせします。
私は大学を卒業するまで、とても自然豊かな環境で育ちました。
自宅の両横と背面は木々に囲まれ、正面には田圃、家の周りには湧水、
沢蟹もいたし、蛍もたくさん飛び交い、ときにはムササビが木と木の間を飛び、
ウグイスの鳴き声やキツツキの木をつつく音、
セミの鳴き声はもとより、銃声も時々聞こえました。
随分古い家だったので隙間も多く、風も小動物も出入りが自由でした。
階上では何らかの小動物が運動会をしているような音がしばしば聞こえ、
静かにしていると蛇が壁の中をずりずりと移動している音や、
階段をトントンとおりている音も聞こえました。
当然そんな環境のもとですから、
夏なんて引き戸の桟のところで横たわっているアオダイショウ(注)を、
裸足で踏みつけたり、
小川を泳いできた橙色と黒色の縞模様の小蛇ちゃんを、
ヒモと勘違いして掴みあげたり、
鮮やかな緑色の小蛇ちゃんに気付かず思いっきり踏んだり、しますよね?
言っておきますが、
あくまでも私は見るのが好きであって、触るのは得意ではないので、
あの割としっかりとした弾力のある感触に、
雄叫びを上げたのは言うまでもありません。
昔は夢の中にも頻繁に登場していましたが、
最近は夢でも現実でも見る機会が少なくなった気がします。
蛇の大っ嫌いな旦那様を尻目に非常に残念に思うのは、私くらいですか??
注)【アオダイショウ】とは、田中邦衛のことではなく、日本本土で最大のヘビ。
全長100-200センチメートル。樹上で生活するが、ネズミを追って家屋内に侵入することもある。

[co-K]
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