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道徳形而上学原論

当社には社是というか、行動指針があります。
曰く「行動の源はお客様のために」
まぁ、顧客第一主義を標榜しているというわけなのですが、
顧客第一主義というのは、どの程度の強制性があることなのでしょうか。

さて、哲学者として最も有名なのは、カント、でしょうかね。
カントの哲学の大前提は、「人間性の価値は善への意志にある」というもの。
ちょっと意味が分からないでしょうか。
要は、人間は、善なる行動をとるべきであるということなのですが、
カントは厳格主義と言われるほどに厳しい考え方を持っており、
行動によって起きてくる結果に左右されず、常に善であれと説いています。
やっぱり、ちょっと意味が分からないでしょうか。
平たく言えば、自分にとって都合の悪い結果になるかもしれなくても、
それでも、自分は善であることを追求すべきだ、と。

ここ数年、なんだか自分達に甘い会社経営が発覚することが多いですね。
いわゆる食品偽装とか、個人情報流出とか、そういう事案のことです。

生産地や賞味期限を偽ったとか、個人情報の管理が甘かったなど、
メーカー側にはメーカー側の、
『自分たちだって被害者だったんだ』という言い分もあるのでしょうが、
消費者からは「儲けるためなら何でもアリかよ」に見えたりします。

たとえば、偽装表示のような話であれば、
常に、消費者に対してウソ偽りのない表示をすることは、
企業としての義務「善」であることに疑いはないでしょう。
それを怠ったという一点において、被害者ヅラは許されません。

さて、我が身を振り返ってみてどうでしょうか。

売り上げに影響が出ないと判断すれば正直な商売をし、
悪影響が出ると思われれば偽りというか、恣意的な商売をするとか、
そういう“ご都合主義”的な姿勢はないでしょうか。

「もし売り上げに影響が出ないのであれば正直であれ」という考え方は、
「もし売り上げに悪影響が出るなら正直でなくても良い」ということなので、
まぁ、“ご都合主義”と言えるでしょう。
カントが説く、行動による結果に左右されず、常に善であれという考え方に照らせば、
たまたま正直な行動であったとしても、
影響の大小を判断したうえでの行動であるなら、
その正直な行動も、結局は「善の意志」を欠いているということで、
偽装表示そのものと同じように糾弾されるだけの罪であると思われます。

カントの考えに従った正解は、
消費者に対して正直な表示をすることで、
仮に売り上げが下がったとしても、そこは考慮するべきではない、
つまり、「売れる・売れない」の判断は、してはならぬということでしょう。
道徳的には、
儲かったか儲からなかったかという結果に関わらず、
正しい考え方で正直に行動したかだけが問われるということです。
企業としての義務「善」を淡々と遂行することのみが大切ということですね。

このように、カントは厳しいのですが、
目先の利益を優先するか、
それとも社是を優先するかは企業の哲学によるのでしょう。

そもそも、己に厳しい規範は、しばしば自己否定を伴うものです。
常にそのような行動をとることは、現実的には苦しい部分もあり、
誘惑に負けそうになることも多かろうと思います。
しかし、常に正直な姿勢が、
個人でも企業でも、結果として評価を得るのではないでしょうか。

というより、少しでも破綻を見せると、
馬脚を現したかと言わんばかりに非難を浴びる昨今です。
信頼を獲得するためには、カントが言うように、
人も会社も、
常に誠実を貫かなければならないのかもしれません。


2月20日、弊社は期末決算を迎え、本日から新たな決算期に入ります。
今後とも誠実に精進してまいりたいと、心を新たにする次第です。

[AKA]
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