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内観

先だっての一週間、社員研修の一環として、内観研修に参加してきました。
「んっ、内観って?」
初めて耳にする方も多いでしょう。
かく言う私も参加するまで知りませんでした。

簡単ですが説明させて頂きます。

内観は、日本の精神療法の一つです。
現在では宗教色はないのですが、
ベースには「他者から生かされている」という、
浄土真宗の教えがあります。
具体的には、母親や父親、配偶者、友人等々に対する自分を、
物心が付いた時から現在にかけて丹念に調べていきます。

事実に基づいて思い出していくうちに、
それまでの自分の思いの取り違いや気付きが得られ、
「一人では生きられない」「多くの人から生かされている」という実感が湧いてきます。
すると、感謝の気持ちでいっぱいになります。
そして、実に素直な自分になれるのです。
暗闇だった目の前がパッと明るくなったような気持ち・・・・
結果、家庭・学校・職場等々での対人関係が好転したり、さびしさが癒されたり、
将来に対して自分の進む方向が見えてくるのです。

以前、「人が変わる!」というタイトルで、
大々的にテレビや雑誌に取り上げられたこともあったようです。

では、私の内観研修がいかようであったか、
これまた簡単ではありますが、つらつらと書いてみましょう。

一日目は、部屋の片隅に座り、母親に対する自分を
①お世話になったこと
②して返したこと
③迷惑をかけたこと
の3点について、
小学校低学年、高学年、中学校時代、高校時代、大学時代、
就職してからは24歳~27歳というふうに区切って、
いま現在までを調べていきました。
1時間に1回の割合で、面接に来られますから、
それぞれ思い出したことを返答するのです。
その繰り返しで、朝の5時から夜の9時まで、
お風呂の20分間と食事を除き、ずっと内観作業でした。

二日目からは、父親、配偶者(妻)に対して同じように調べていきました。

さて、「調べる」というとピンとこないでしょう。
部屋の片隅、二枚折屏風で囲まれた約半畳の空間に座り、
じっと思いを馳せるのです。
思い返せばいいだけなので簡単だと思いますが、これがなかなかどうして。
特に、小学生低学年時の出来事は、なかなか思い出せず頭が痛くなりました。
また、トラウマのある人には、
思い返すこと自体がとてもキツいのではないでしょうか。

母親を思い返しますと、
「小学校の時、サッカーシューズを一緒に選んでくれて嬉しかったなぁ」とか、
「劣等生で迷惑ばかりかけた高校時代の自分に、
毎日、弁当を作ってくれたなぁ」とか・・・・。
数多くの様々なエピソードが、内観の深まりと比例して思い出されていきます。
その他、母親が自分に対して発した言葉のいくつかが、
今の今まで心に引っかかっていたんですが、
自分の思いの取り違いだったと分かったり。
最後には、実は愛されていたし、今でも愛されているということに気付くんです。
そうなると、息子なのだからしてもらって当然と、
「ありがとう」の言葉もなかった自分が、
どれだけ自分勝手な人間だったのかを思い知らされます。

もう「感謝、感謝」でいっぱいになりました。

色々と確執のあった父親に対しても、最後は「感謝、感謝、ありがとう」ですよ。

また、この内観研修。
母親に対する内観だけは一週間を通して必ず2回やります。
それだけ、母親を重視します。
これは、大人に成長してでも、その人の性格や行動が、
母親との関係から多大な影響を受けて連動していることの証と言えます。
母親との関係改善が最重要なのです。

私は、母親だけでなく、父親、妻も2回ずつ内観しました。
この3人は分け隔てなく大切ですし、
一人だけ1回だと、なんかイケない感じがして(汗)

ただ、妻に対する2回目の内観の後半でとんでもないことが起きました。
1回目からそれまで、妻に対して、
「あぁ、悪かったなぁ。
こんなにしてくれていたのに、ありがとうの一言すら言えてない。
私は自分本位で最低だ。」という気持ちだったのです。
ところが、2回目の終盤で、何故かわからないのですが、この気持ちが覆り、
「いや、それほどのものかな」に変わりました。
とても冷めた気持ちになったのです。
研修も最終日でしたので、
「うわっ、いけない。妻に対する気持ちがこのままでは家に帰れない。
2回目の内観をやらければよかった、しまった(涙)」という感じ。
母親、父親には確固たる報恩感謝の気持ちを抱いた自分。
なのに、一番身近にいる妻に対しては、今までと同じ気持ち・・・・
明るく「いってらっしゃい」と送り出してくれた妻に会わせる顔がない。
万事休す。
そう思いました。
だって、残るは、妻に対する40歳~現在までの自分を調べる一時間弱のみ。
実に焦りました。

ところが、最後の面接の、こちらに向かう足音が聞こえてきた、ちょうどその時、
ひとつの事実に気付いたのです。
その事実を突き付けられた私は、
「うわっ、妻には敵わない。」
まさに、一発逆転サヨナラ満塁ホームランでした。
その途端、涙ではなく、満面の笑顔の自分がいました。
妻に対する感謝の気持ちでいっぱいの中、最後の面接を終えました。

最終的には、母親、父親、妻の3人に対する報恩感謝の念を、
しっかり抱くことになりました。
今まで、感謝の気持ちがなかったのですから、全くもって真逆の心境です。
自分でもびっくりしています。
自分は愛されているんだということに気付くこと。
これは、とれも大きいことです。

自信にもなるでしょうし、3人に対してはもちろんのこと、
何事にも感謝でき、とても素直になれると思います。
自分が変われば、
周りも変わるのではないでしょうか。

世界が変わると言っても大げさではないような気がします。

最後になりますが、「妻には敵わない」と私にギャフンと言わせた、
一つの事実がいかなるものかは御想像にお任せしたいと思います。
恐らくは、私の大切な宝物の一つとなるでしょう。

家路についた、私は妻の顔を見るなり、照れながらですが、
これまでの自分を詫びたのでした。
妻は笑顔で一言、「ねっ、そうでしょ。」と。

学生の頃からほとんど朝食をとらなかった私が、
今では必ずとっているのですから、人は変わるものです。
妻も眠たい目を擦りながら、コーヒーを入れてくれます。

つらくて修行と言えなくもないですが、「内観研修」。
皆様もいかがですか。

北陸内観研修所 ⇒ http://www.e-naikan.jp/

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