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馬陵の戦い

人生に挫折はつきものですよね。
「死んだほうがまし」と思ってしまうような場面も、あるかもしれません。
当事者の悲壮感は深く、
周囲からの「生きてさえいればきっといいことがあるさ」という励ましも、
挫折のさなかにある人に対しては届かないことがあります。

孫臏という人を知っていますか?

孫臏と龐涓は、兵法を学ぶ同門でしたが、
先に魏に仕官して将軍になっていた龐涓は、
自分が能力的に孫臏に及ばないことを感じていたので、
偽って孫臏を魏へと招待して罪に陥れ、
脚を切断する刑と額に罪人の印である刺青を入れる刑に処しました。

これ、ひどくないですか?

脚を切断する刑というのも想像がつきませんが、
命までは取られなかったとは言え、脚を切られて歩けなくなったうえに、
顔に騙された印が彫られているなんて、兵法家としてはもうダメですよね、普通。

ところが、この孫臏、計略を用いて密かに魏から脱出し、
才覚を使って斉の国の将軍・田忌の信頼を勝ち取り、
さらにその上司にあたる威王の信任を得て、斉の軍師になります。
孫臏が龐涓に復讐する機会を待っていたのかどうかは分かりませんが、
将軍・田忌と力を合わせて桂陵の戦いなどで実績を挙げました。

これ、すごくないですか?

まず、脚がなく、顔に刺青のある男を軍師に採用した、田忌や威王が立派ですよね。
そして、田忌や威王に採用させた孫臏のほうも、
おそらく少し話しただけで分かる、
滲み出る人格というか、能力があったのでしょう。

この孫臏の、軍師としての兵法としては馬陵の戦いというのが有名です。

斉の近くの韓という国が、龐涓のいる魏と戦うことになったのですが、
魏軍は強く、韓は魏と5度戦って5度負けてしまいます。
斉は、その10年ほど前に桂陵の戦いというので魏に勝った実績があるので、
魏に滅ぼされそうになった韓は斉に援軍を求め、
斉の威王は軍師・孫臏の軍を派遣します。

孫臏の軍が魏に攻め込んだところ、
韓にいた魏軍は慌てて魏に引き返したため韓は救われました。
これは桂陵の戦いと同じ作戦で、ここまでは一応成功なのですが、
斉軍は敵地の魏に攻め込んでいるので、慎重に撤退しなくてはなりません。
孫臏は魏の領内に侵攻している自軍に撤退を命じますが、
当然、斉は龐涓の率いる魏軍に追撃されます。

孫臏は謎の命令を発します。

孫臏は退却に際し、初日は露営地に10万人分の竈を作らせ、
翌日は5万人分の竈を、その次の日は2万人分の竈を作るように命じました。

斉軍を追撃する龐涓は、日に日に竈の数が減っているとの報告を受け、
「臆病な斉軍は脱走兵が続出しているのだろう」と考えました。
龐涓は、「残り2万人ぐらいなら簡単に勝てる」と考え、
急襲すべく、兵の装備を軽くさせ、追撃のスピードを上げました。
しかし、これは、龐涓の驕りを逆手に取った罠でした。

孫臏は魏軍の進行速度から、夕方ごろに馬陵の地に迫るだろうと予測して、
そこの街道脇の大樹の木肌を削り、墨で何かを大きく書かせます。
そして孫臏は、周囲に弓を持たせた兵を潜ませ、
夕闇の中で火がともるのが見えたら、その火めがけて迷わず一斉に矢を放つよう、
命令しておきました。

思った通り、魏軍は日没後に馬陵に到達し、
指揮官の龐涓は道端の大木になにやら字が書かれているのを見つけましたが、
すでにあたりは暗くてよく見えません。
そこで、松明に火をつけて字を読もうとした瞬間、
周りから一斉に矢が飛んできました。
龐涓は満身に無数の矢を受け、絶命します。

大木に書かれていた文字は、「龐涓、此の樹下に死せん」。

これ、すごくないですか?

ちょっと、私のつたない文章では伝わらないかもしれませんが、
その手法は実に鮮やかです。
結局、孫臏は、自分の脚を奪った龐涓に復讐を果たしたのでした。

脚を切断され、顔に罪人の刺青を彫られたところからの起死回生。
普通の人物ならそこで終わりと思われるような逆境です。
しかし、孫臏は大逆転を果たしました。

孫臏の逆転劇は、
どんな逆境からでも立ち直ることはできる
ということを教えてくれます。
そして、獄中でもどこでも、
滲み出る人格を磨いて、自分を慕ってくれる人物を多く作ること
の大切さが分かります。

最近、すぐ挫折して変な行動をとる人が多いですが、見習いたいものです。

[SE;KICHI]
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