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カロート

“趣味”とは、どういうものでしょうかね?

何年か前に当社の採用試験を受けにきた20代後半の男性の説によれば、
「本人が主体的に行っていることはすべて“趣味”である」とのこと。

なるほど。

あんまり強く言い切られたものだから、
そういうものかもしれないと、少し納得してみたりしましたが、
それだと毎日の仕事とか、食事とか、歯磨きですら趣味になってしまうので、
私の定義はこうです。

「本人が、楽しんで、そこに時間やお金を投入している、非生産的なこと」

この非生産的というのがポイントではないかと。

このブログも立ち上げてからそろそろ3年。
その間、仏像やら家紋やら、怪しげな趣味を少しずつ披露してきましたが、
今回ご紹介する趣味は、
しかも、谷中霊園などの著名人のお墓巡りなどの話ではありません。
墓の形の話です。

ふふふ。怪しさここに極まれりです。

演出が好みではないので、私はあまり見ないのですが、
『秘密のケンミンSHOW』という番組がありますよね。
本来ならそういう番組で取り上げられてもいいくらい、
墓には地域ごとの特色があります。
なかなかゴールデンタイムに墓石を特集することもできないでしょうけど。

そして、墓を趣味にしている人にとっては常識なのですが、
沖縄を除けば、富山のお墓って、かなり独特なのです。

それは、圧倒的に地上カロートのお墓が多く、
そのカロートがくり抜き工法である
という点。

あははは。何を言っているのか分かりませんよね。

カロートというのは骨壷を収めている石室のことです。
全国的には地下を掘ってカロートを作り、
その上に仏石、いわゆる墓石を立てることが多いようですが、
富山の場合は、地下を掘らず、地上に築かれることが多いようです。

ここ富山は、立山連峰の伏流水だかなんだかで、地下水の非常に豊富な土地柄。
地下にカロートを作ると水没することがあるようで、
地上に箱状の石室を組むケースがほとんどです。

つまり、富山の場合は、全国的に地下に埋まっているものが地上に出ていて、
さらにその上に墓石が立てられているので、
一般的な3尺程度の仏石の場合でも、お墓の背の高さは相当に高いです。
墓とは、だいたい見上げるような高さのものだと、富山の人は思っています。

よく、ドラマのお墓参りのシーンで、
墓石に柄杓で水をかけつつ語りかけるという描写がありますが、
あれは富山ではなかなか難しいですね。
墓石の背が高すぎて、柄杓で水をかけるのは無理です。

この点で、県外から来た方に驚かれることが、ままあります。

また、このカロートの作り方、板状の石を貼り合わせて箱を作る方法と、
一個の巨石をくり抜いて作る方法があります。
もちろんくり抜いて作るほうが高価なのですが、
富山にはくり抜きのカロートが多いのです。
それどころか、カロートの下の根太石まで一体で掘り出されている物件もあります。

さらに、地下式のカロートの場合、下部を土にしておけば遺骨はいつか土に帰りますが、
富山の墓の場合、
地上の大きな構造物を支えるため、
最下部に6尺角で高さ1尺くらいのコンクリート基礎を打ってあることが多いので、
遺骨はいつまでたっても快適な石室の中に残ります。
これはつまり、遺骨を土に還す気なんかないということ。
そういえばカロートの前面には出し入れ口があって、
夏場などには換気をすることで、内部の住環境を整えたりしています。

それは、富山の特異的な葬送の習俗に関係があるかもしれません。
例えば、関西などでは、火葬後の遺骨は一部の骨を骨揚げで小さな骨壷に詰め、
残りは捨ててしまうのが普通ですが、
富山では、火葬の終わった遺骨を、炉台ごとそのまま持ってきて、
全身分の遺骨を大きな骨壷に残らず詰め、
埋葬します。


そして、それを、土に還らない構造のカロートに収める。
きっと、故人の形見が散逸することを嫌う土地柄なのでしょうね。

富山が、仏壇などに結構な金額を投じる土地柄であることは、最近有名です。
しかし、上がり込んで見せてもらうわけにもいきませんので、
他地域の仏壇を検証することは、なかなか難しいですね。
その点、お墓はいいですね。外に出しっぱなしですから、見放題です。

ほかの地域の霊園のお墓を見るたびに、富山のお墓は凄いなあと思います。
町おこしに使えるテーマではないのが残念なところです。

どうですか? 富山の墓、ちょっと見に来たくなりましたか?

[SE;KICHI]
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