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それ、別にアイツのせいじゃなくない?

古い話で恐縮ですが、最近、私は、
「天の声にも変な声がある」という迷言?を思い出しています。
これは、福田赳夫元首相の有名な言葉で、
自民党総裁選の予備選で、現職として本命視されたのに、
予想に反して2位に甘んじた、その結果を受けて言った言葉ですね。

このところ、日々の生活は厳しさを増しているような印象です。
賃金はほとんど上がらない一方で、
電気代は高騰、ガソリン代も高止まり、食料は肉も魚も野菜も高いという状態で、
学校等では給食費が払えなくなっている家庭もあると聞きます。

そこに持ってきて、岸田内閣では、
防衛力強化のために法人税・所得税・たばこ税は増税の方針だし、
少子化対策のために社会保険料も増額する意向を示していて、
あまり品のいいことではないけれど、
彼は「増税メガネ」というニックネームをほしいままにしています。

ただ、私は思うのです。
有効な手立てを打たないという意味では暗愚な首相と言えるかもしれませんが、
電気やガソリンが高くなっていること自体は首相のせいではないですし、
それに対する有効な手立てって、分かる人は少ないのではないでしょうか。
ここで、何でもかんでも「岸田のせいで…!」などと憤るのは違うのではないか、と。
ちょっと、どさくさにまぎれて、
手ごろな誰かのせいにして文句を言ってやろう的な、
人のせいにする魂胆を感じるのです。

確かに、岸田首相って、なんというか、訳が分からないのです。
これまで、鳩山由紀夫とか菅直人とか、国民を混乱させる首相はいましたし、
宇野宗佑や宮澤喜一みたいな、人間性を疑うような首相もいましたが、
岸田さんに関してはそういう感じではなく、
正確に言うと、どういうつもりなのか、理解できない感じです。
センス、でしょうか。
たとえば、最近は、
経済対策として、税収増を国民に還元すると言い出していますが、
私は、やはり、どういうつもりなのか、理解できないのです。
コストをかけて税金を集め、それをまたコストをかけて配るって、
果たして、それはどういうセンスなのでしょうか。
コロナ関係の補助金しかり、配る業務には膨大な労力とコストがかかり、
しかも、どうせまた、ミスを連発するのです。
そもそも、配るなら集めなくていいだろうと思うのですが。
まぁ、とはいえ、彼の言う「国民への還元」は、
賃上げ税制の減税制度強化とか、
特許所得の減税制度とか、
ストックオプションの減税措置とからしいので、
本当に還元なのか、いまいち分かりませんが。

彼のけしからんところは、
選挙前は「自分の才能は、人の話を聞くところ」と言っていたのに、
当選してみたら、信じられないくらい、人の意見なんて何にも聞かないところです。
議員マニアとして15年前くらいから注目していましたが、
こんな人だとは思っていませんでしたねぇ。

まぁ、彼への評価はこれくらいにしておきますが、
しかし、だとしても、現在の厳しい状況が全部彼のせいだとは言えないでしょう。

そもそも、私は、共産主義者ではないので、
何にでも政府が補助金を出せばいいという、
総平坦化とでもいうような考えは持っていません。
だから、ガソリンが高いとか、野菜が高いとか聞いても、
まぁ、基本的には、価格というのは需給のバランスで決まるものなので、
結果としてのこの価格なのは仕方ないのかもなぁと思います。
政府が介入することも出来はするでしょうが、
それをやると、また別の箇所に歪みが生じるでしょうから、
当然、介入は慎重であるべきでしょう。

そもそも、古今東西、ガソリンが安くなる要素などなかなかないし、
そればかりか、もう10年もしないうちにガソリン車は販売できなくなる感触なので、
ガソリンが高いと喚いている人は、
早々に電気自動車に乗り換えればよかったのにと思いますし、
オール電化で自宅の電気代が大変な人は、
屋根の上で発電するとか、ガスも併用するとか、
実は工夫のしようはいくらでもあったわけで、
自分の無策を棚に上げて、何でもかんでも「増税メガネ」のせいにするというのも、
ちょっと品位に欠けるような気がします。
自分も含めて、ですが。

結局のところ、自助努力しかないと思うのです。
曖昧で不確実なVUCAの時代はすでに到来していて、
この先の未来がどうなるかなんて誰にも分かりません。
その未来が予想から外れたとして、
基本的には、為政者のせいや環境のせい、社会のせいにしてみても、
仮に、それがその通りだったとしても、
別に、何もいいことはありません。

それよりも、日ごろから自分の慧眼を養い、
やれる一手を確実に打っていくことこそ、
この不確実な時代に大切なことではないかと思うのです。

人のせいにはしたくないものです。

[SE;KICHI]
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