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正念場ですよ。

食パンなどをそのへんに放置するとカビが生えてきますよね。
カビは、基本的に灰色のイメージですが、赤や黄色も交じっています。
これは、カビにもいろいろな種類があって、それらが混ざっているからです。

学生時代、理系だった私には微生物の培養実習がありました。
あらかじめ、培地と呼ばれる培養用の寒天が流し入れられたシャーレを用意し、
たとえば、シャーレの蓋を開け、数日そのままにしておけば、
この寒天には肉エキスなどの栄養が入っているので、
そのうち空気中の微生物が付着して、培地にモサモサ生えてきます。
というわけで、基本的に微生物は、放っておいても増えはするのです。

しかし、ただ生やせばいいというのではない、
微生物を種類ごとに分けて増やそうとすると、テクニックが必要となります。
生やしたい微生物の一部を白金耳というカギ針のような道具でこすり取り、
でも、その微生物は混ざりものかもしれないので、
新しい培地に広く塗りつけて、ちゃんと蓋を閉めて再び培養。
増えてきたら、またその一部をこすり取って新しい培地に植え替える、
そしてそれをまた培養して……というのを繰り返し、
雑多に生えている微生物を種類ごとに分けていくのです。

この作業を「同定」と呼ぶのですが、これはなかなか面倒な作業で、
これが苦手で苦手で、何度やっても関係のない微生物が入り込んでしまい、
泣きそうになっている同級生もいたものです。
なぜ、そんなに難しいかというと、
どこかから飛んできた微生物の1片が紛れ込んだだけで、
その培地が台無しになってしまうからです。
つまり、
微生物が紛れ込まないように管理するのは難しいってことです。

中国武漢市でアウトブレイクした新型コロナウイルス。
当初、「新型コロナって、新型カローラみたいでワクワクするな」などと、
ついつい不謹慎なことを連想していた私ですが、
水際対策には失敗し、事態はそれどころではなくなりました。

私は別に専門家ではありませんが、上記の学生時代の経験からして、
豪華客船の客室の扉を閉めてみたところで、
たぶんウイルスの隔離なんてできないだろうと踏んでいましたが、
やはりダメでしたね。
だって、シャーレの蓋を開けておくだけで微生物は増えるんですよ。
ウイルスにしてみれば、客室の扉なんて、痛くも痒くもないでしょう。

おそらく、日本人は優しすぎるのです。
極論、本気でウイルスを水際でシャットアウトしたかったのであれば、
何人たりとも下船させずに船ごと沖合に沈めるくらいの覚悟がないと、
そもそも、ウイルスのシャットアウトは無理でしょう。
もちろん、人道的にそんなことが許されるはずはありませんが、
何人たりとも下船させないという厳しい措置が必要だったと思います。
今回、体調不良の方を下船させたり、窓のない部屋の方を外に出して運動させたりと、
ほぼウイルスを“ダダ洩れ”にしてしまいました。
その結果の国内感染が広がりについて、私は、そりゃそうだろうと思います。

新型コロナウイルス、殺傷力スゲー!って思います。
いや、感染しても無症状か風邪程度らしいのですが、
小中高等学校の長期休校が決まったりイベントが流れたり、
単なる自粛ムードから実際の経済に関わる部分まで、
社会システムが崩壊するほどの影響の大きさと、
そういう報道に触れた人のマインドに作用し、
不安があおられているという意味で、破壊力スゲーですね。
トイレットペーパーが品切れとか、頭おかしいですもん。
頭をおかしくする効果もあるのか、新型コロナ。

それより、みんな忘れてしまったようですが、
厚労省は、当初は疑い患者の基準を、
「37.5℃以上でかつ、14日以内に湖北省に渡航歴または接触歴」としていて、
その基準に該当する場合は、
保健所の指示に基づいて指定された医療機関を受診することとされていました。
つまり、疑い患者は指定された医療機関を受診するのであって、
一般の医療機関は診療しない、ということになっていたはずです。

しかし、国内感染例の発生を受けてビビったのか、
2月17日になって、厚労省は疑い患者の基準から武漢への渡航歴を外し、
単純に「37.5℃以上が4日以上」と改定しました。
こうなってしまうと、ただの風邪で熱が出ている人と変わりません。
つまり、以前の基準では武漢への渡航歴などで疑い患者を選別できていたのが、
ただの風邪と見分けがつかなくなってしまったということです。
普通の人は、発熱があったらまず近所のクリニックを受診するでしょうから、
クリニックの待合室には風邪の人と疑い患者の人が入り乱れるということですよね。

いや、そもそも、感染力も致死率も季節性インフルエンザと同等程度だそうなので、
実際のところ、免疫力が特に弱っていない限り、恐れるに足らずという気もしますが、
感染者が発見された済生会有田病院も相模原中央病院も、
どういうわけか、外来診療を休止しています。
この先、感染者が出た医療機関が全て同じような対応をするとなれば、
日本全国の医療体制が崩壊してしまいかねません。
大丈夫なのでしょうか、日本の病院、
今後、風邪が流行ったら休診になるのでしょうか。

とにかく、「新型ウイルスを日本に入れない」という当初の目標が、
とっくに頓挫してしまったいま、
「入っちゃったものは仕方ない」と割り切るしかありませんよね。
琵琶湖に外来種のブラックバスが繁殖してしまったのと同じで、
いまさらどうやったら1匹残らず駆除できるかなんて、
できっこないことを考えても仕方ないので、
生態系への影響を最低限に抑えることを考えるしかないじゃないですか。

新型ウイルスは日本に入ってしまいました。
研究者の方は治療法の開発などに取り組むべきですし、
市民も、それほど役に立たぬマスクを買うために走り回るような、
お祭り騒ぎのような空気に乗ることはやめるべきでしょう。

みんな、仮想敵を設定して叩くのが好きなようで、
首相が学校をお休みにしたことについても、好き放題言っているようですが、
これだって、感染を止めるための施策ではありませんよね、そもそも。
もしも、国内で爆発的な感染が生じて武漢のように医療資源が枯渇し、
治療の必要な重症患者を入院させる場所がなくなってしまうと、
それこそ死者が増大する事態が懸念されるわけですから、
今回の休校は、感染を止めるのではなく、感染の拡大を緩やかにすることが目的で、
要は時間を稼いで、重症者の救命や検査体制の拡充に専念しようという作戦ですよね。

もう、どう受容して、どう付き合っていくか、
考える時期になってしまったのではないかと感じています。


[SE;KICHI]
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