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メリッサのこと。

今でこそ、サッカー好きの魔女みたいな雰囲気を醸し出している小柳ルミ子ですが、
往時は、それはそれはチャーミングだったわけですよ。
特に、慕情を駆り立てる『瀬戸の花嫁』なんて、
ヒットの要因は当時の小柳ルミ子の楚々としたルックスもあったに違いないと、
私は信じて疑っておりません。

『瀬戸の花嫁』については、
以前、JR四国の駅の列車接近メロディに採用されていると紹介しましたが、
瀬戸内海地域ではかなり思い入れを持たれている曲のようです。
この曲を知らぬ人は少ないかもしれませんが、
瀬戸内海に浮かぶ島に住む女の子が、別の島に嫁入りするという内容で、
家族との別れや、これからの新たな生活にスポットを当てた歌詞になっていて、
私なんかは、日暮れ時のオレンジ色に染まった漁村などをイメージし、
“幼い弟”の気分になって聞いていたものです。

さて。
以前、とあるご縁でブラジル大使館にうかがう機会がありました。
そこでお聞きしたのは、
この曲が、かつてブラジル移民の間で人気になっていたということ。

これは、一見、妙なことです。
瀬戸の花嫁の発売は1972年なのに対して、
ブラジル移民政策が始まったのは1908年なので、
流行るもなにも、ぜんぜん時期が一致しません。
ところが、瀬戸の花嫁の発売以降、ブラジル移民たちは、
コーヒー豆やバナナを栽培する作業中に、この曲を口ずさんでいたそうです。

というのも、瀬戸の花嫁発売の翌年・1973年に、
日本のブラジル移民政策が終了しますので、
それ以降、日本からは新しい移民はやってこないわけです。
したがって、瀬戸の花嫁は日本から届く最末期の楽曲になりますが、
政策の終了による移民たちの取り残されたような気分が、
島から島へ嫁ぐという曲の世界観に、なんとなく合ったということのようです。

ところで、1970年代というと、ブラジル移民も日系二世くらいになっていて、
必ずしも日本語を理解できる方ばかりではなかったようです。
つまり、瀬戸の花嫁が流行ったとしても、歌詞の意味は分からず、
ただ、メロディーや雰囲気から郷愁を感じ、
日本に残る有縁の方々や、祖先の墓などに想いを馳せたわけです。
歌詞云々ではなく、曲が持つ力には敬服するばかりです。

そして2019年。
みなさん、メリッサ・クニヨシという歌手を知っていますか。
日系ブラジル人の歌手で、現在16歳。
私が初めて彼女を知ったのは、
彼女が8歳の頃に出演したという、ブラジルのカラオケ番組の映像でした。


https://www.youtube.com/watch?v=1cCSLGIPiPg

彼女が歌ったのは、瀬戸の花嫁。
彼女は祖父母の鼻歌のようなものを聞いてこの曲を知ったようですが、
当時の彼女は日本語を理解しておらず、歌詞は音写だったそうです。
動画は1分22秒から貼っていますが、その前の会話も日本語ではありませんね。

しかし、どうでしょうか。
私には、情感たっぷりの歌唱のように思えます。
この時の彼女はまだ8歳ですから、
当然、移民政策初期の開墾の苦しみや、文化の違いなどへの戸惑いなど、
そういうことは経験していませんが、
彼女の歌唱を聞くと、
あぁ、おじいちゃんおばあちゃんはこの曲を大事に歌ったのだな、
移民の方々は遠い異国の地でご苦労なさったのだなと、
しみじみ思います。

瀬戸の花嫁。
私もカラオケで歌うことがありますが、
そんな郷愁は表現できない私です。

[SE;KICHI]
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