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6度目のピンチ

いよいよ平成が終わり、次は「令和」だと発表されましたね。
昨秋にも、漢籍の古典から採るのもほどほどにしてもらいたいと訴えていましたが、
今回の出典は万葉集とのことで、実は密かに喜んでいる私です。

日本という国の特徴は、天皇が宗教の主宰者であるということです。
以前にも触れましたが、
ボーっと生きていると、
天皇って、たまに姿を現して手を振る人だよねと思うかもしれませんが、
本来の天皇とは、国家の安寧を願う祈りの主体であり、
そのことこそ、皇室が別格の権威を保持している理由です。
つまり、代々続いていることは間違いないことですが、
当主自身が宗教を主宰しているという点において、
老舗の旅館とか造り酒屋などとは明らかに違うのです。

さて。
あと数週間で、皇太子さまが新天皇として即位され、
秋篠宮さまさまが皇嗣殿下となられますが、
その後の展望はどうなっているんでしょうか。
単なる老舗旅館の跡継ぎ問題であれば私には関係ないことですが、
日本全体の祈りをつかさどっている家の後継問題ですから、
私にもいくらかの関係があるわけで、注目しています。
現在12歳の悠仁親王が成人される頃、日本と皇室はどうなっているのでしょうか。

8年後ですから、愛子内親王も眞子内親王も佳子内親王も、
女性皇族は結婚なさって皇籍を離れていらっしゃるかもしれません。
さすがにそれまでに誰かが何か手は打つだろうとは思いますが、
下手をすると、悠仁親王の周辺に、同世代の皇族が誰もいないという事態もありえます。
しかも、それは、遠い未来のことではなく、
たった8年後くらいには現実味を帯びてくることです。

もっと言えば、そのまま、現状のまま手を打たずに推移すれば、
悠仁親王が天皇として即位する頃、
ご自身の結婚相手を除いて、皇族が誰もいなくなるかもしれません。
仮に、その結婚相手が多くのお子を産んでくだされば安心ですが、
その間、皇統は細い糸一本で繋がれているような、心細い状況です。
つまり、いま、私たちは譲位を慶事として寿ぎ、なんだか浮かれていますが、
本当は皇統の危機なのです。

この危機は、皇統マニアのあいだで、密かに「6度目の危機」と呼ばれています。
すなわち、歴史上、直系の継嗣がいないなかで皇位継承した、
継体(第26代)光仁(第49代)、光孝(第58代)、後花園(第102代)、光格(第119代)の、
各天皇に続く6回目のピンチというわけです。

前回のピンチは光格天皇の即位時だったわけですが、
この天皇は、皇統マニア(というか、皇室儀式マニア)において、ピンチ以外の点で、
特に重視されている天皇です。

というのも、私が、天皇の役目として最も重要だと思っている新嘗祭は、
実は300年ほど断絶されていたものを、
光格天皇が、天皇自身の親祭も含めて本格的に再興したものなのです。
また、昨年、秋篠宮の発言によって注目された大嘗祭は、
新天皇の最初の新嘗祭のことで、これは皇室最大の祭祀なのですが、
これも、200年ちょっと断絶していたものを光格天皇が再興したものです。
つまり、いまある祭祀を古式にのっとり正統に復活させたのが光格天皇なのです。

彼は、皇室の責務は宗教の主宰者であることと心得、
天皇としての人格の陶冶に努めつつ、儀式の再興に尽力したという人物です。
そんな彼が、前述の通り、皇統断絶のピンチの中から生まれたというのが、
私には、とても興味深いのです。

光格天皇の先代・後桃園天皇は、生後10ヶ月の女児だけを遺して崩御し、
後継者探しで浮上したのが、傍流・閑院宮家の第6皇子である祐宮でした。
まだ9歳ながら、背に腹はかえられず、
彼が光格天皇として即位したわけですが、
その後の活躍は前述のとおり。
傍流出身であるがゆえに、より理念的な天皇像を追い求めたに違いないと思うのです。

日本の皇室は、この先どうなるのでしょうか。
それは、日本の祈りはどうなるのでしょうかという意味です。
細い糸でかろうじて繋いでいる皇統ですから、
何代か後、もしかしたら、傍流からの皇位継承が現実化するかもしれません。
そのことは致し方ないことですが、
この機会に、日本人全員、祈りとしての皇室の存在意義や、
来し方行く末を考えたいものだと思います。

テレビなどでも、「平成最後の!」とか言って、浮かれまくっていますが、
そんな呼び名の問題なんかより、今後どうするか、もっと考えないといけません。

[SE;KICHI]
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