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出生前診断

妊娠中に胎児の状態を検査して診断することを出生前診断といいます。
出生前診断の目的は、産まれる前に赤ちゃんの状態を観察・検査し、
生まれる前に赤ちゃんに治療や投薬を行ったり、
出生後の赤ちゃんの治療の準備をしたり、
また赤ちゃんについての情報をご夫婦に提供すことです。

ですが悲しいことに、異常があるとわかった人の9割が堕胎を行っているそうです。
その数字のあまりの大きさに正直驚きました。
出生前診断のそもそもの目的が、
赤ちゃんを産むことを前提としたものであるのに対し、
現状はというと、
検査結果によって生まないという選択をするという結果になりがちだということに、
非常に憤りを感じます。

検査の結果、胎児に病気があったり奇形があったりすることが分かっても、
それは、
産むために、胎児に治療をする。
産むために、誕生後にすぐ治療に取り掛かれるように準備する。
産むために、今後の生活の準備をする。
などのためです。
決して産まないための選択、であってはならないと思います。

もちろん、安易な判断で堕胎を選択する人は少ないのかもしれません。
経済上の理由や、その他どうしようもない理由があっての、
苦渋の決断なのかもしれません。
それでも理由がどうであれ、
堕胎をするという事は一人の命を絶つ決断をするという事です。
親側の事情で、せっかく授かった命をなかったことにする、
それは許されるべきことではないはずです。 

実際のところ、私の子供たちは奇形で生まれてきたわけでもないし、
大病を抱えて生まれてきたわけでもありません。
えらそうなことは言える立場ではありません。
ただ、少しだけ気持ちがわかる気がします。
私の長男は生後すぐ心臓に異常があると言われ、
顔面の片頬にも異常がある(麻痺)と言われ、
大学病院への受診を勧められました。

とてもショックでした。自分のせいだと思いました。
初産で産後すぐの、産み終わった安堵感と幸せ感でいっぱいだった私は、
本当にどん底に突き落とされた感じでした。
気が遠くなりそうでした。
主人も母も帰宅した後だったので、たった一人で説明を受け、
私は自分が何か悪いことをしたその罰ではないかと考えました。
途方に暮れて、泣きました。
その日の夜は眠れませんでした。

でも、あったのは自分のせいで長男がこうなったのかもしれないという、
自分を責める気持ちと、これからどうなっていくのだろうという不安だけで、
産まなければよかったなどとは全く思いませんでした。
翌日主人に報告したのは覚えていますが、
なんと言われたか、どん底にいた自分がどう気持ちを切り替えたのか、
まったく覚えていません。
覚えているのは退院早々、
おむつやらミルクやらをかかえて大学病院へ通い始めた事実だけです。

結局、心臓の方は1歳になる前に完治し、片頬の麻痺は、
保育園の頃まではまだ傍から見て違和感が残っていましたが、
いつも間にかそれもなくなっていました。
手術をすることなく、自然治癒でした。

大病のある子や障害を持った子を現在育てている訳ではないので、
障害のある子、大病を患っている子のご家族の思いや、
生活状況は正直分かりません。
想像を超える苦労をされているのかもしれないし、
とても幸せな日々を送っておられるのかもしれません。
経験のない私が言うと批判の目を向ける方も少なくないかもしれません。
でも、私が想像するに、堕胎した後の後悔というのは、
想像以上に大きいのでないかと思います。
もし、苦労することになるだろうという想像で堕胎を決断する人がいるなら、
人は誰しもどこかの場面で苦労することを与えられていると思うので、
その苦労をどこでするか、なのではないかと思います。

ヒトの命を絶つという後悔はそれをした人にしか生じ得ません。
それこそ取り返しのつかないことです。
命というかけがえのないものを、自らの判断で絶ってしまえば、
その後悔は重くのしかかって消えることはないのではないかと思います。

自分に置き換えたとき、妊娠して(検査は受けませんが)仮に受けたとして、
陽性だったら、
おそらく経済状況や今後の生活の不安で押しつぶされそうになるでしょう。
でも堕胎という選択は私にはありえません。
一度流産して一人の子を亡くしてそのつらさを知っているからこそ、
自ら選択して授かった命を絶つことはありません。


生まれてくる子には生きていく力がある。
生まれてくる子には生まれてくる意味がある。
生まれてこなくていい子はいない。

生まれてきてくれた赤ちゃんが、病気に勝てず、
つらい思いをされたご両親も少なくないでしょう。
でも生まなければよかったと思われるご両親はいないと思います。
検査を受けて堕胎して、
心が痛まないお母さんは少ないと思います(思いたいです)
代理母出産という制度をもってしても子供を授かりたいと願う女性の為にも、
せっかく授かったお子さんを、ぜひ産んで欲しいなと思います。

相変わらずニュースでは生まれたばかりの赤ん坊が遺棄されたり、
虐待される子供さんがいます。
でも赤ちゃんも子供もモノではありません。
一人の尊い人間です。

[Okei]
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No title

言いにくいことをよく言い切られましたね。
私も障害児を一人産みましたし、そのことで夫に去られてしまいましたが、我が子を産まなければ良かったと思ったことはありません。
いや、一瞬も思ったことはありませんというのはウソですが、過ぎてみたら、自分にとってよい経験だったなと思います。
命に貴賎なし、当然だと思います。
命の選別をする方を何様のつもりかと思う、ババアの独り言でした。

No title

本当にそうです。
かくいう私は、出生前診断を受け、結果を知って堕胎を選んだ者です。
ご指摘のとおり、罪悪感は果てしないです。
だって、よく、子供は親を選んで生まれてくるんだって言うじゃないですか。お空の上から私を選んでくれたのに、私は引き受けてあげられなかった。その罪悪感は、ずっと残ります。
苦しいですよ。

No title

すごい! 体験談、すごい!
筆者の気持ちが伝わってきて、感動!
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