FC2ブログ

みんな・・・死んじゃったのかな・・・?

すごく退廃的なタイトルをつけてしまいました。

少し前、私が運営に関わっている社団法人の理事会がありまして、
その席で誰かが言ったセリフです。

各家庭での子育ても然り、企業における人材育成も然りですが、
何のために人を育てるのかと言えば、
いつか、自分でエサを獲れるようにするためでしょう。
自分が去ったあとも、仲間に囲まれた豊かな社会を築いてほしいと願うから、
大人は、次世代を担う子供たちに対し、道を示そうとするのだと思います。
それは、大人としてというか、先達としての義務であると、
少なくとも私は、そう思います。

だとすれば、私たち先達は信念を持っている必要があります。
子供たちに輝かしい未来を残したいと思えばこそ、
生き方のベースになる“考え方”を、子供に示さねばならないわけで、
どいういう信念を持って日々を過ごしているか、避けて通れません。

最近、『漫画 君たちはどう生きるか』というのが出版され、人気のようです。
原作の『君たちはどう生きるか』は、1937年の刊行なので、
80年前の書籍の漫画化ということになります。
また、宮崎駿監督が制作中のアニメ映画の次回作タイトルを、
『君たちはどう生きるか』にするのだそうで、
目下、『君たちはどう生きるか』ブーム到来の様相です。

君たちはどう生きるか

別に、それはいいのです。
私自身は、著者である吉野源三郎に恨みはないものの、
この作品を称賛している丸山眞男の思想が好きになれないため、
そういう理由で申し訳ないけれど、この作品は好きではありません。
ただ、内容はマチェアだと思うし、
心を豊かに保てる術を伝えるという意味で、よい作品なのだろうと思います。
だから、別に、それはいいのです。

物語の主人公は、中学2年生の「コペル君」。
いじめなど、学校で起きる出来事に、どう向き合うか苦悩しています。
そんなコペル君にアドバイスするのが、近所に住む叔父さんです。
叔父さんは、コペル君とやりとりする交換日記みたいなノートに、
「ものの見方、考え方、社会の仕組み、その中での、自分とは何か」を、
悩みと向き合うためのヒントとして書いてくれます。
私たちは、まぁ、その交換日記の内容を読む形になるわけですが、
実際のところ、コペル君はなにしろ中学2年生という若さゆえか、
「どうすればいいのか分からないんだ・・・・」と頭を抱えたりします。
しかし、別に、それもいいのです。

私が妙だなと思っているのは、この作品が人気を博している点です。
『君たちはどう生きるか』という本が売れているということは、
『君たちはどう生きるか』を知りたい人が、それなりに多く存在するということ。
裏を返せば、『君たちはどう生きるか』というテーマについて、
本を買って読まなきゃ分からない人が、多くいるということです。
つまり、私の違和感の源は、
そんなの人に聞かないで、自分で考えろよ
ということです。

私は、あまり悩みながら育ってきたタイプではありませんし、
中学生時代にこの本を手に取ることはありませんでしたが、
現在、自分がどう生きるかについては、いつも考えています。
たかだか100年に満たない人生のなかで、この世の中に何を遺せるのか、
この本を読まなくても、私はそのように考えるようになっています。
人生の中で、いろいろな人からいろいろな刺激を受け、
自分で自然にそうなったということです。

作中、コペル君は日常生活の些細なことから、
人間の本質とでも言うべきことをいくつも学んでいきます。
それはそれでいいんです。
でも、自分で感じたり考えたりすることを放棄して、
この本の内容を人生のバイブルのように感じてしまう読者って、
それはそれで大丈夫なのか、
自分で思考することはないのかと、私は恐ろしくなります。

作中、叔父さんはコペル君に言います。
「死んでしまいたい」と思うほど自分を責めるのは、
君が正しい生き方を強く求めているからだ
、と。
・・・・・・いやいや、そういう面はあるかもしれないけれど、
ダメでしょ、そんなことを書籍で肯定しては。
だって、それを無審査でを人生のバイブルのように感じてしまう読者がいるんですから。
そして、ダメでしょ、そういうことが書いてある本がブームになっては。

社会は少しずつバカになっているのではないか。
ちゃんと考えることのできる人、みんな・・・死んじゃったのかな・・・
もう、いないのかな・・・

もともと、各自がしっかりしてさえいれば、
各自が信念に基づいて、それぞれしっかり対応するはずだということです。
こんな本、読まなくていいと思うんです。
各自がしっかりしている前提ですが。

漫画でもいいからこういう本に触れるべきという意見もあるかもしれませんが、
むしろ、私は、子供たちが自然にそうならない社会なのであれば、
そこに至る契機を大人が作ってやるほうが大事なのではないかと思うし、
そのために自分ができることをしていきたいと思います。

ちょっとキャッチー過ぎるタイトルでしたが、私の寂しさが伝われば幸いです。

[AKA]
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

おおっ、なんかスゴイ意見 www
確かに、自分がどう生きるか、本を読んで調べるとか、変だもんね www

No title

ほんとですね~
死んじゃったのかもしれませんね。
プロフィール

kkseishin

Author:kkseishin
株式会社セイシン
私たちは工場設備機器を中心に、お客様にご提案・販売をしている総合商社です。

■富山本社/〒930-0821
富山県富山市飯野16番地の5
TEL:(076)451-0541
FAX:(076)451-0543

■新潟営業所/
〒950-1142
新潟県新潟市江南区楚川甲619番地6号
TEL:(025)283-5311
FAX:(025)283-7469



URL:http://www.kk-seishin.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR