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食い逃げ、しちゃいました~💓

当社のお客様に、ランチルームはあるが厨房はないという会社さんがあります。
厨房がないので、調理された食事が提供されることはなく、
食べるための広い空間だけがある感じです。
各自、持参した愛妻弁当や注文した仕出し弁当をそこで食べることになります。

いずれにせよ、このランチルームには食事を提供する機能がないので、
たまに、当社が、オードブル的しなものを差し入れに持っていって、
そのへんにいる社員さんにつまんでもらうということもあります。

いつだったか、寿司の折り詰めでも持っていくかと思い立ったことがありました。
富山の回転寿司のクオリティが高いのはよく知られたことですが、
だいたいの回転寿司屋さんは、流れている寿司を専用容器に詰め、
持ち帰ることができるようになっています。
そこで、とある回転寿司屋さんに向かい、
「○○さんは赤身が好きだったっけ」とか、
「△△さんは貝に目がないんだよね」とか、
食べてくれる人のことを思い浮かべながら、
回転している寿司を、バランスよく専用容器に詰めていきます。

そしてお会計。
くら○司とかス○ローのような安い寿司屋ではなかったので、
10000円近くになりましたが、まぁ、そんなもんです。

ところで、
私は、現金を持ち歩くということを、あまりしません。
基本的にクレジットカードで支払うことを好みます。
現金だと釣り銭で財布が重くなって鬱陶しいということもありますが、
最大の理由は、カードで支払うと、利用明細がそのまま家計簿代わりになり、
出納を把握しやすいからです。
それじゃ、カードを使えない店で買い物できないじゃんと言われそうですが、
今どき、駄菓子屋とかじゃあるまいし、
かなり辺鄙な場所にある店でもカードぐらいは使えるものです。
逆にカード使えませんというのは、やや怪しい店であることが多く、
希望の店でカードが使えなくて困った経験は、ほとんどありません。

これまでは、ね。

回転寿司屋さんで10000円と言われた私ですが、
当然、クレジットカードで支払おうとします。
「あ~、ウチ、カード使えないんですよぉ」

!!!

ちゃんとした回転寿司屋さんでカードが使えないという事態は、
想像もしていなかったことであり、
慌ててクルマに戻り、現金を探します。
もちろん、レジの店員さんに断ったうえで、です。

現金、ありません。
かき集めても4000円くらい。足りません。

レジに戻り、事情を話します。
レジには私のあとに列がついて混んできました。
このレジには、支払いを保留して、次の客を割り込ませる機能がないらしく、
店員の女性はイラついた様子で、
「一旦、払われたことにして会計を切りますね」と言い、
さらに、「そこにコンビニがありますから、おろしてきてください」と言います。

とりあえずコンビニに向かってクルマで店を出た私ですが、困惑しきり。
なぜなら、
銀行のキャッシュカードは持ち歩かない主義で、
この日もキャッシュカードは持っておらず、
コンビニについたところでやれることはなし。

天使が、家の者に届けてもらうとか、会社に戻って支給を受けるとか、
どうにかして支払わなきゃダメ とささやきます。
一方で、悪魔が、そのまま逃げちゃえばいいじゃん、
容器に詰めただけだから、払わなくても大丈夫だよ とそそのかします。

天使と悪魔のせめぎあいは小一時間に及びました。
その間、無線飲食で検挙される自分を想像して、
天使のほうにシンパシーを感じてみたり、
支払う意思があったのに足りなかった場合は無銭飲食にならないらしいとか、
ネットでいらぬことを調べて悪魔に従う準備をしたり、
すこぶる揺れておりました。

結局は……お支払いしましたよ。

小一時間してから、お店に戻り、
今日は払えぬ、後日必ず払うから許してくださいと申し出ました。
店では、「やられた! アイツは逃げて、帰ってこない!」と思われていたようで、
10000円近くになった代金はさっきの店員さんが弁済し、
寿司はその彼女が持ち帰るように冷蔵されていました。
私が戻ると彼女は心底ホッとした顔をして、
「私の今日のバイト代より高い寿司を買わされるところだった」と言いました。
結局、代金は彼女が弁済してくれましたので、後日、彼女に支払うことで決着。
いやぁ、すいませんでしたね、谷口さん。

結局、最初から「後日必ず払うから許してください」と申し出ていれば、
少なくとも天使と悪魔のせめぎあいも起きず、
アルバイト中の谷口さんのモチベーションも下がらなかったのですが、
ちょっと逡巡したために、
未遂のところをかすってしまいました。


とはいえ、ポリシーにはいささかの動揺もなく、
それ以来、懇意となった谷口さんからも、ちょっとは現金を持つように言われますが、
今日も現金を持たず、キャッシュカードも持っていない私です。
懲りていませんね。

[SE;KICHI]
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