FC2ブログ

しもと祭り

突然ですが、日本五大奇祭の1つに数えられるしもと祭りについて。
あ、もう現在ではやってないお祭りなんですけどね。

当社がある富山市の、婦中町というところにある鵜坂神社。
社伝によれば、第10代・崇神天皇の頃、
大彦命(第8代孝元天皇の第1皇子)によって勧請された神社だそうで、
白雉2年(651)の創立というから、これは相当古い神社です。
祭神は淤母陀琉神・訶志古泥神ということで、
これは人体の完備を神格化した夫婦神で、御利益などはないはずですが、
どういうわけか、平安期には朝廷からも尊崇を集めたと伝えられています。
まぁ、夫婦神なので、夫婦和合のご利益くらいはあるのかもしれませんが。

とにかく、そういう古い古い神社が、この北陸の片田舎にあることにも驚きますが、
その鵜坂神社で、毎年水無月(6月)の16日に、
昭和20年頃までやっていたのが、奇祭・しもと祭りです。
なんでも、日本五大奇祭に数えられていたといいますから、
この北陸の片田舎で・・・・・・尋常ではありません。

“しもと”というのは、ざっくり言えば杖のこと。
この祭りには、屋台の曳き回しや獅子舞などは登場せず、
ただ単に、神主が祝詞を唱えながら女性の尻をペロンと露出させ、
榊でできた杖でペンペン叩くという祭りです。

楉祭り
歌川豊國によって書かれたこの画では、ペロンと露出まではさせていませんが。
http://ameblo.jp/retro-illustration/entry-11911098721.html

はぁぁぁぁ、今ならセクハラで大騒ぎになるような祭りですね。
Mっ子にはたまらないイベントかもしれませんが、
この祭りが果たして楽しいのかどうか、謎です。

しかも、女性が杖でお尻を打たれる回数は、
なんとその年にその女性が関係した男性の数。
さらに、その数は、お尻を打たれる女性からの事前申告制です。
関係した男性の数を自己申告しなくてはならないだけでも恥ずかしそうですが、
そこで恥ずかしいからといって少なめに申告すると、
神様の前でウソをついたという罪で神罰が下るそうで、
みんな正直に申告していたそうです。
それどころか、もし、うっかり「あの晩のアレを忘れていた」なんてことになったら、
単なるカウント間違いでも神罰が下ってしまうので、
それはたまらんと、回数を多めに告白する女性も多かったそうです。

うふふ、なんか、SMクラブのイベントみたいですよね。
行ったことないので、SMクラブのイベントは知りませんが・・・。

この祭りは古来からすこぶる有名で、
かの松尾芭蕉も「油断して 行くな鵜坂の 尻打祭」という、
うまいのかどうかよく分からない句を遺していますが、
この句からは、この祭りが「お尻ペンペンだぁ♪」のような形式的なものではなく、
戒めを目的とした、当時の女性にとってかなり恐ろしい祭りだったことがうかがえます。

この祭りについては、
『変態性欲』という大正13年に日本精神医学会が発行した真面目な雑誌に、
「越中鵜坂神社の尻打祭に就いて」という論考が載っており、
それによれば、もともとは新妻を対象に行われてきた妊娠祈願の神事だそうです。

變態性慾
http://auctions.search.yahoo.co.jp/search/%E6%80%A7%E6%AC%B2/0/

つまり、男性器の象徴である杖で女性の尻を叩いて子を産ませようとした神事で、
その風習自体は全国に広く流布していたものと思われますが、
どういうわけか、鵜坂のしもと祭りは、もともとの風習から大きく変質したとのこと。
鎌倉時代に順徳天皇が書いた「八雲御抄」では、
すでに懲罰的スタイルに変質したこの祭りに触れていますので、
つまり、遅くとも鎌倉初期には女性を戒める祭りに変質していたことになります。

はぁぁぁぁ、こういう民俗学的検証、大好き。

ちなみに、源俊頼という、百人一首にも出てくる有名な歌人も、
「いかにせん 鵜坂の森に身はすとも 君が笞(しもと)の数ならぬ身を」と、
この祭りを題材に句を詠んでおり、
地元の神社の祭りがそんな高名な歌人に取り上げられているだなんて、
ちょっと感動です。

いずれにせよ、鎌倉期以降、
羞恥心を与えて女性の貞操を戒める趣旨の祭りになったしもと祭りですが、
女性の社会進出に伴って、明治頃から形が変わり、
最終的に昭和20年ころにはなくなってしまったといいます。
どうでしょうか、現在でも存続していたならば、
みんな、何回くらい叩かれるでしょうか?

[SE;KICHI]
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

kkseishin

Author:kkseishin
株式会社セイシン
私たちは工場設備機器を中心に、お客様にご提案・販売をしている総合商社です。

■富山本社/〒930-0821
富山県富山市飯野16番地の5
TEL:(076)451-0541
FAX:(076)451-0543

■新潟営業所/
〒950-1142
新潟県新潟市江南区楚川甲619番地6号
TEL:(025)283-5311
FAX:(025)283-7469



URL:http://www.kk-seishin.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR