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結局、松露が好きだっていう話。

昨年は、年初一発目に呼ばれた初釜で供されたお菓子がなんとウグイス餅。
ふつう、お薄の御点前で供されるお菓子は干菓子と決まっていますが、
正月早々は干菓子を避けるにしても、ウグイス餅はダメだろうと、
席主に文句を言ったところ、今年の初釜の御菓子は松露でした。
まぁ、文句は言ってみるものです。

私は松露が大好きです。
昔、かっぱえびせんに「やめられない止まらない」というコピーがついていましたが、
私にとっては松露がそんな感じ、やめられない止まらない。

と言っても、茶席でいただくのは1個か2個なので、
やめられないとは言いながら、そうモリモリ食べたりはしないのですが、
たまに、衝動的に、自分で松露を大袋で買ってしまうと、
袋が空になるまで食べ続けてしまうことになります。
松露は小さいながらも重い御菓子なので、
袋を空にしてしまったときの罪悪感は、ポテトチップスの比ではありません。

さて、ところで、この松露って何の意匠だか知っていますか?
私は子供の頃、松と露という字面から、露を表現しているのだ思っていましたが、
大人になってから調べてみると、なんと、
珍重されている、そういう名前のキノコを模しているということで、
それを聞いて、それはもうびっくりしたものですが、
よく考えてみれば、このかわいらしい和菓子をキノコに見立てるって、
なかなかの独創的なセンスですよね。

さて、弊社の Okei さんは、たとえば正月には餅を食べたりお屠蘇を飲んだり、
2月には豆をまき、3月にはひな祭り・・・という、歳時記のようなことが好きで、
ある程度の形骸化は致し方ないにしても、
文化としてそういうものを連綿とつないでいきたいという願いを持った方なのですが、
私は、どちらかというと、その背景にある人間のセンスに興味があります。
なぜ端午の節句では風呂に菖蒲を浮かべることにしたのだろうとか、
なぜ冬至に南瓜を食べようと思ったのだろうとか、そういうのです。

面倒だなと思えば、現代人にとって歳時記というのはだいたい面倒なものです。
しかし、古来よりそれを行ってきたことに何か理由があるはずで、
それを知ることは当時の人の思考を慮ることになり、豊かな感じがします。

たとえば、おせち料理であれば、
お正月の間に主婦が休むために作られるものだなどと言われることも多いですが、
元々、お正月というのは年神様を迎えて豊作を祈る儀式のひとつなので、
おせち料理というのは、まぁ、年神様に供える供物料理です。
そのような神聖な料理の成立が、
主婦が休むためなどというしょうもない理由であるはずがありません。
実際は、宗教上の、
“三が日には火を使ってはならぬ”ということで調理ができないわけで、
致し方なく、年末から調理した日持ちのする献立で成立したものです。
一般的に、皿ではなく重箱に詰めるものですが、その理由もお供え物だから。
その献立も、鯛とか昆布とか田作りとか数の子とかユリ根とか蓮根とか、
ダジャレも含めて縁起が良いとされている食材で構成されており、
家族の発展や子孫繁栄、国家安康などを祈念したものになっています。
私は、そういうところに、
神様の存在を疑わない、昔の人の謙虚な心を感じます。
キノコを見て和菓子を連想する豊かさも然りで、
そういうのを、現代人は、もはやなくしてしまっているのかもしれません。

そうそう、前にも少しだけ書きましたが、
主にこのお正月の時期にだけいただく花びら餅も、
味噌とかゴボウとか、食材のチョイスとしては結構な奇抜さですよね。
何か理由があるはずと思って調べると、“宮中雑煮”といって、
貴族はお雑煮を食べない代わりにこれを食べたのが始まりだそうです。
なるほど、それで味噌とゴボウなのかと、それなりに納得ですが、
しかし、それを今日まで守ってきた人々に畏敬の念すら持ちます。
まぁ、おめでたい食べ物であることに違いなく、
実はお雑煮を食べない私にとって、花びら餅は雑煮代わりです。

もうひとつ、これもつい最近、少し触れましたが、
富山県内には独特の“天神信仰”というのがあって、
長男が生まれた際に嫁の実家から天神飾りを贈ってもらい、
これを毎年、お正月の床の間に飾るという習慣があります。
現在でも、富山には、天神屋さんと言って、
掛け軸とか木彫りの天神像などを売る商売が成立しているくらいです。
かつて富山を支配していた加賀藩の家紋が梅鉢紋なので、
私は、そのことに菅原道真との共通性を見出していたのですが、
実はそうではなく、売薬さん等によって福井から伝播したものらしいのです。
まぁ、私自身は天神に思い入れがなく、天神を飾ることはありませんが、
趣味で俳句をやっているもので、
「鷽替え(うそかえ)」という天神がらみの新春の季語を使ったりはします。
全国的に認められた季語として存在しながら、
現在でも脈々と信仰しているのは富山ばかりという点に興味をそそられます。

ダラダラ書きましたが、正月は独特の習俗があって面白いですね。

松露 http://amdg.exblog.jp/5701698/

[SE;KICHI]
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