鎌倉の思い出
昨年、鎌倉の銭洗い弁天について少し書きました。
あれは、あんまりキャッシュレスが便利だからと、
リアルの紙幣や硬貨を邪険に扱うとお金に嫌われるんじゃないかという話で、
それに関連した形で銭洗い弁天をご紹介したわけですが、
それを読んだ、リアルでお会いした方から、
やれ、鎌倉ならアソコがいいとか、いやせっかく鎌倉に来たならあれは外せないとか、
決してそういうつもりで書いたわけではなかったのですが、
なぜか、「私のベスト鎌倉」が口々に語られるという事態になりました。
以前にも書いたとおり、私は市川から新日本橋まで電車で通勤していたのですが、
毎日英語の文献を調べるという、わりと単調な仕事をしていたせいか、
ときに現実逃避して、
そのまま電車を降りずに新日本橋を通過してしまうことがありました。
そのときは、品川か西大井あたりでいったんホームに降りて会社に欠勤の電話をし、
次の電車で横浜方面に向かって鎌倉まで行ったものです。
この時期(6月下旬~7月)の鎌倉はアジサイが美しいですね。
“アジサイ寺”なんて呼ばれる明月院は、「明月院ブルー」で有名で、
確かに美しく、なんというか、幻想的な気分になるものです。
私が通っていたころはインスタグラムなどはまだなかったのですが、
インスタ映えする丸窓があるので、写真を撮りたい人が多く訪れる印象です。


https://thegate12.com/jp/spot/579
https://ameblo.jp/masuko1988/entry-12388395652.html
多く訪れる……どころか、明月院は北鎌倉駅から徒歩10分ですが、
この時期は開門前には100人ほどの行列ができ、
8時の開門後、8時半には行列の最後尾が北鎌倉駅に到達してしまうという、
しっかりとした覚悟を持たないと拝観できないお寺です。
とはいえ、実は、16時半くらいから空いてくるので、私はいつも夕方を狙っていました。
つまり、私の鎌倉滞在時間は、新日本橋で仕事を放棄した8時頃から、
明月院が閉まる17時半の9.5時間。
これは、なかなかの長時間滞在です。
ところで、北鎌倉といえば、東慶寺でしょう。
明月院が混んでいる9時間あまり、どこかで時間を潰さなくてはなりませんが、
そういう時に便利なのが、明月院とは、線路を挟んで反対側の東慶寺なのです。
〽今日鎌倉へ行って来ました……で始まる、さだまさしの「縁切寺」とは、
この東慶寺のことで、江戸時代には縁を切るための「かけこみ寺」として、
多くの女性を救ったお寺なのだそうです。
雰囲気も、鎌倉にしては地味でとても落ち着くのですが、
それよりなにより、この寺の特筆すべきは水月観音。
観音菩薩縁日の毎月18日にしか開帳されていませんが、
岩にもたれて、水面に映った月を見つめる観音像は水墨画の如く、
非常にたおやかで美しいお姿です。

https://www.pinterest.jp/pin/357895501633267591/
お寺以外では、江ノ電の鎌倉高校前駅あたりの情景も素敵です。


https://seaside-station.com/station/kamakurakokomae/
https://hissakurssi.blogspot.com/2021/05/610963.html
ここは、道路を挟んで海とホームが向かい合わせになっている駅で、
よく旅番組なんかで紹介されるためか、そこそこ有名なんですが、
実はこのような構造の駅は全国の海沿いにちょこちょこあって、
そんなに珍しいわけではないのですが、
そこは、ほら、湘南が持つ開放感のせいで素敵に見えるのでしょうか。
ちなみに、すぐ近くの踏切も有名ですよね。
こうして鎌倉について考えるのが、私は好きです。
私は、瀬戸内や沖縄も好きですが、鎌倉の情景も好きです。
そして、鎌倉を思うとき、脳内に流れているのは、
『Nani Kamakura』というハワイアンソング。
https://www.youtube.com/watch?v=S_Lmpds_gys
♪kamakura nani e という歌詞からはじまるこの曲は、
何語なのか分かりませんが、
“Daibutsu”とか“Sakura”とか、歌詞に日本語が混じっています。
ウルヴェヒという人が20年ほど前に訪れた鎌倉の素晴らしさを歌ったという曲で、
ハワイアンなのにちょっと和な感じで、懐かしいメロディーなんです。
特に歌詞に“Daibutsu”が出てくる 0:50 くらいは、
振り付けも大仏を表現していますし。
結局、「私のベスト鎌倉」は、
アジサイでも観音でも大仏でも桜でも富士山でも新緑でも海でもなく、
Nani nā ʻikena kamahaʻo ē
Pili i ke kai i ka laʻi ē
Kamakura nani ē
Nani na- `ikena kamaha`o,e-
(このすばらしい、美しい眺めに、 海にいだかれた静かな街、
鎌倉、なんと美しいことよ)ってことなのでしょう。
[SE;KICHI]
あれは、あんまりキャッシュレスが便利だからと、
リアルの紙幣や硬貨を邪険に扱うとお金に嫌われるんじゃないかという話で、
それに関連した形で銭洗い弁天をご紹介したわけですが、
それを読んだ、リアルでお会いした方から、
やれ、鎌倉ならアソコがいいとか、いやせっかく鎌倉に来たならあれは外せないとか、
決してそういうつもりで書いたわけではなかったのですが、
なぜか、「私のベスト鎌倉」が口々に語られるという事態になりました。
以前にも書いたとおり、私は市川から新日本橋まで電車で通勤していたのですが、
毎日英語の文献を調べるという、わりと単調な仕事をしていたせいか、
ときに現実逃避して、
そのまま電車を降りずに新日本橋を通過してしまうことがありました。
そのときは、品川か西大井あたりでいったんホームに降りて会社に欠勤の電話をし、
次の電車で横浜方面に向かって鎌倉まで行ったものです。
この時期(6月下旬~7月)の鎌倉はアジサイが美しいですね。
“アジサイ寺”なんて呼ばれる明月院は、「明月院ブルー」で有名で、
確かに美しく、なんというか、幻想的な気分になるものです。
私が通っていたころはインスタグラムなどはまだなかったのですが、
インスタ映えする丸窓があるので、写真を撮りたい人が多く訪れる印象です。


https://thegate12.com/jp/spot/579
https://ameblo.jp/masuko1988/entry-12388395652.html
多く訪れる……どころか、明月院は北鎌倉駅から徒歩10分ですが、
この時期は開門前には100人ほどの行列ができ、
8時の開門後、8時半には行列の最後尾が北鎌倉駅に到達してしまうという、
しっかりとした覚悟を持たないと拝観できないお寺です。
とはいえ、実は、16時半くらいから空いてくるので、私はいつも夕方を狙っていました。
つまり、私の鎌倉滞在時間は、新日本橋で仕事を放棄した8時頃から、
明月院が閉まる17時半の9.5時間。
これは、なかなかの長時間滞在です。
ところで、北鎌倉といえば、東慶寺でしょう。
明月院が混んでいる9時間あまり、どこかで時間を潰さなくてはなりませんが、
そういう時に便利なのが、明月院とは、線路を挟んで反対側の東慶寺なのです。
〽今日鎌倉へ行って来ました……で始まる、さだまさしの「縁切寺」とは、
この東慶寺のことで、江戸時代には縁を切るための「かけこみ寺」として、
多くの女性を救ったお寺なのだそうです。
雰囲気も、鎌倉にしては地味でとても落ち着くのですが、
それよりなにより、この寺の特筆すべきは水月観音。
観音菩薩縁日の毎月18日にしか開帳されていませんが、
岩にもたれて、水面に映った月を見つめる観音像は水墨画の如く、
非常にたおやかで美しいお姿です。

https://www.pinterest.jp/pin/357895501633267591/
お寺以外では、江ノ電の鎌倉高校前駅あたりの情景も素敵です。


https://seaside-station.com/station/kamakurakokomae/
https://hissakurssi.blogspot.com/2021/05/610963.html
ここは、道路を挟んで海とホームが向かい合わせになっている駅で、
よく旅番組なんかで紹介されるためか、そこそこ有名なんですが、
実はこのような構造の駅は全国の海沿いにちょこちょこあって、
そんなに珍しいわけではないのですが、
そこは、ほら、湘南が持つ開放感のせいで素敵に見えるのでしょうか。
ちなみに、すぐ近くの踏切も有名ですよね。
こうして鎌倉について考えるのが、私は好きです。
私は、瀬戸内や沖縄も好きですが、鎌倉の情景も好きです。
そして、鎌倉を思うとき、脳内に流れているのは、
『Nani Kamakura』というハワイアンソング。
https://www.youtube.com/watch?v=S_Lmpds_gys
♪kamakura nani e という歌詞からはじまるこの曲は、
何語なのか分かりませんが、
“Daibutsu”とか“Sakura”とか、歌詞に日本語が混じっています。
ウルヴェヒという人が20年ほど前に訪れた鎌倉の素晴らしさを歌ったという曲で、
ハワイアンなのにちょっと和な感じで、懐かしいメロディーなんです。
特に歌詞に“Daibutsu”が出てくる 0:50 くらいは、
振り付けも大仏を表現していますし。
結局、「私のベスト鎌倉」は、
アジサイでも観音でも大仏でも桜でも富士山でも新緑でも海でもなく、
Nani nā ʻikena kamahaʻo ē
Pili i ke kai i ka laʻi ē
Kamakura nani ē
Nani na- `ikena kamaha`o,e-
(このすばらしい、美しい眺めに、 海にいだかれた静かな街、
鎌倉、なんと美しいことよ)ってことなのでしょう。
[SE;KICHI]
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