前回の続きということで、
私にとって思い出に残る、特にお気に入りだったウルトラマンシリーズ、
平成3部作と言われるものを紹介したいと思います。
【ウルトラマンティガ】
ウルトラマン誕生30周年の節目に、
長らく国内では製作していなかったTVシリーズの新ウルトラマンとして、
1996年に誕生しました。
(ティガは、インドネシアの言葉で3という意味。30周年と3タイプチェンジなどかけてある。物語自体が、古くムー大陸などポリネシア方面に伝わるクトゥルフ神話がベース。)ウルトラマン史上初となる、
怪獣や星人の特性合わせて3タイプ(
マルチ、
スカイ、
パワー)にチェンジすることや、
斬新なCGやVFXを使用した撮影技法に加え、
豪華なキャストにも注目が集まりました。
http://blog-imgs-96.fc2.com/t/e/a/teambdreveryday/2016071400170728b.jpg主人公はデビューしたてのV6のメンバー長野博。
当時ジャニーズ出身のウルトラマンは異例中の異例でしたので、
主題歌の「TAKE ME HIGHER」は長らくオムニバスCDには収録されず、
よく分からないおっさん達のカバーが入っていました。
(曲の権利の問題。収録会社が違った為。現在は解消。)またヒロインには、
富山出身の初代ウルトラマンのハヤタ隊員役でお馴染みな黒部進の娘、
吉本多香美を起用。
親子2代でウルトラマンの重要な役どころを演じるということも話題を呼びました。
http://scontent.cdninstagram.com/t51.2885-15/s480x480/e15/10369297_1445917502350192_408805055_n.jpg?ig_cache_key=Nzc4OTE5MDUzMDgwNzIxMDgx.2物語は核や戦争が無くなった世界、2007年~2010年という時代設定で、
かつてのウルトラマンシリーズに共通していた、
ウルトラマンはM78星雲光の国からやってきたというものではなく、
3000万年前の超古代に地球を守っていた光の戦士が、
再び訪れた地球の危機に、
超古代人の遺伝子を持つ主人公マドカ・ダイゴと一つになって、
立ち上がるという話です。
https://i.pinimg.com/736x/98/01/e7/9801e70f4eec738de4572c88671ae804.jpg
http://blog-imgs-48.fc2.com/u/l/t/ultramanasina/20111019190856e6a.jpg様々な怪獣や星人と戦う中で主人公が葛藤しながら成長していくというのは常ですが、
今回重きを置かれたテーマの一つに、
“光と闇”との戦いがあります。
このテーマは視聴者に、単純に正義と悪との戦いという印象だけではなく、
誰しもが持つ二つの側面の、
そのどちらを選ぶのかが大切である。ということを投げかけるものでした。
そして何も選ばれた人間のみが光になるのではなく、
皆自分自身の力で光になれるのだと。
現実世界でも、
誰しもがそれぞれ輝くことができるのだという、
メッセージだと思います。
子供の時分はそんなこと気にせず見ておりましたが、
今になって見返すと、なるほど深いな~と思うことが多々あります。
大人も楽しめるようにも作られていたのがよくわかります。
散々御託を並べてますが、要はティガ、私大好きだったのです!と言いたかったのです。
現代ウルトラマン達にも劣らぬ洗練されたデザインはスマートでカッコイイし、
戦い方もバリエーションに富んでいるし、技やら構えやら・・・etc
言い出したらきりがないのですが、今でも一番好きなウルトラマンです。
思えば初めて買ったもらった人形も、ティガのラスボスの邪神ガタノゾーア。↑画像。
子供がなんちゅうもん持ってきたんよ!気持ち悪っと思ったそうです(笑)
余談ですが、当時はまだ2歳でしたので、
リアルタイム放送ではなく後から放送で見て育ちました。
今はそうでもないのかもしれませんが、
かつては特撮系は関東に比べて半年ほど遅く放送されるという、
なんとも田舎らしい形態でしたので、厳密に言えば再放送ではないのですが、
やはり都会と比べたら遅れてる感は否めませんでしたね。
ティガを見ている間にもう次のウルトラマンが放送されていたのです・・・。
【ウルトラマンダイナ】
1997年、ティガが大成功を収めたことを踏まえて、新たなる光の超戦士が誕生しました。
https://www.moview.jp/wp-content/uploads/2015/05/ultramandyna3.jpgその名はウルトラマンダイナ。
(意味はダイナミック、ダイナマイト、大好きなという意味があるそうです。)前作の世界観を踏襲して、
ティガの時代から7年後の2017年~2020年が舞台、つまり続編となっています。
ティガの邪神ガタノゾーアと闇の力との戦いから7年後。
人類は新たな地を求めて宇宙へ進出、
ネオフロンティアと呼ばれる大航海時代を迎えます。
その最中、宇宙から飛来した謎の敵スフィアとの戦闘中、主人公は眩い光に包まれ、
再び始まった戦いに、ウルトラマンダイナとして立ち上がるという話。
設定を引き継ぎつつも、
シリアスな展開が多かった前作に比べ、明るく楽しい娯楽性を徹底。
怪獣の魅力や人間ドラマに重きを置かれました。
中でも戦闘シーンは最大の魅力で、
大迫力のアクションが素晴らしい作品となっています。
3タイプチェンジ(
フラッシュ、
ミラクル、
ストロング)も健在で、
前作以上に幅が広がりました。
http://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/2/3d0e594d7290e095c520c664827bf0a4c1d23fc9.54.2.2.2.jpg?thum=53キャストも一新され、
これまたデビュー当時のつるの剛が主人公に抜擢されました。
今でこそヘキサゴンやヒルナンデスで有名になり、
テレビで見ない日はないほどになりましたが、
昔はこんなにほっそりしていたんです。笑
おバカキャラかもしれませんが、
私にとってはいくつになっても彼らは永遠のヒーローなんですよ。
http://m-78.jp/wp-content/uploads/2015/05/n-3118-08.jpg
http://blog-imgs-89.fc2.com/u/l/t/ultrakentei/uda50-02.jpg(上記の画像のシーンなんかは、前作の主人公との邂逅する最大の意味深な回でした。)ティガのキャストもゲスト出演して楽しませてもらいました。
最終回の最後の最後まで諦めないダイナと主人公の姿は、
本当に今でも忘れられない。地球を守った代わりに、宇宙の彼方に光となって消えていくシーンは、
寂しさと感動で泣いたのを覚えています。
諦めないこと、夢を追い続けること、
勇気を奮い出すことの大切さを、分かりやすく教えてくれた作品でした。
ダイナはその後もつるの剛の人気と相まって、
別の作品の映画などに頻繁にゲスト出演している、
今でも知名度の高いウルトラマンですね。
【ウルトラマンガイア】
翌年1998年、前2作の成功から、
その技術をふんだんに利用した新しいウルトラマンが製作されました。
今度のウルトラマンは世界観が踏襲されていないもので、
地球の意志が生んだ光の戦士、
つまり地球生まれのウルトラマンという設定になりました。
舞台も放送された世紀末の現代を描いており、環境破壊に対する警鐘や、
怪獣も地球の一生物という捉え方で描かれ、
むやみな戦闘を避けたりする描写もありました。
話の流れも大河ドラマのような長編エピソードが多くあり、
1話だけでなく、続きが気になる展開に。
SF要素が大変強く、科学的専門用語や造語が頻繁に登場、
地球を破滅に追いやる根源的破滅招来体という外敵に関しては、
子供には理解不能で、母親でさえ難してなーん分からんだわと言っていました。
http://tokusatu-hero.com/wp-content/uploads/2014/07/gaiagul.jpgこのウルトラマンガイア。
(ガイアとはギリシャ神話に登場する、大地を意味する神だそうです。)若い20歳の地球思いな大学生主人公が、
根源的破滅招来体の攻撃から地球を守りたいと願った時、
大地の力であるガイアと一体化して、地球と人類を守っていく話。
若い故に悩み葛藤するシーンは多く、主人公もまた憎めないキャラなので、
わりと親近感はある感じはしますね。
このガイアは今までのウルトラマンには無かった要素が結構あります。
そのなかでも目を引くのは、なんともう一人ウルトラマンが出てくること。
もう一人のウルトラマンアグルは、ガイアのライバル。
地球から海の力を授かった全身真っ青なスタイルで、
ガイアや主人公とは価値観の違いから対立、衝突を繰り返します。
変身する人物も準主人公扱いで、ストーリーも緻密に描かれています。
そのスタイルと今までにない青い巨人というクールさが好評をうけ、
特に若いお母様方から絶大な人気があったそうな。
最後は和解し共に地球の危機に立ち向かい共闘していく過程が面白いと思います。
(ちなみにアグルを演じた高野八誠は仮面ライダーも演じた初の俳優だそうです。おいしいですね~。)キャストも意外とすごいのです。
主人公はあまり聞きなれない吉岡毅という人ですが、
脇を固めている渡辺裕之、平泉成、宇梶剛とかなり豪華。
主題歌もクリスタルキングの田中雅之が担当していました。
ガイアは前2作に比べて、考えることが多い作品だった気がします。
ダイナに見られた豪快さはあまりなく、
主人公が葛藤しもがきながら前に進んでいくという展開でしたので、
現実の自分たちにも共感できることが多くありました。
タイプチェンジも簡単にやってのけるわけではなく、
主人公が苦労して身体を鍛え、
様々な外的要因と仲間に支えられて新たな力を手にしていきました。
子供には難しかったですが、
いま観ると昔より共感でき、面白く観ることができますね。
余談ですが、ガイアの着地シーンはその巨大さを表現するため、
地面の土煙が舞い上がる描写となっています。
本当にかっこよくて、オープニングや各話の登場シーンで、
必ずと言っていいほど描かれています。
これは着地する瞬間、地面に含ませた火薬を同時に爆破しており、
当初は危険な試みとして、あまりスタッフは乗り気でなかったそうですが、
これが逆にガイアの大地のイメージにぴったりだと人気が出たために、
より多く使用されるようになっていったのだとか。
現在もこの撮影手法が取り入れられいます。
自分も子供の頃、少し高いところからジャンプして、
この着地の真似をしていました。
着地する瞬間少しスローなカメラ回しになることから、
ゆっくりもわっと立ち上がる動きを楽しんでおりましたが、
あまりにどんどこ騒がしいため、これでよく叱られていました。笑
その後もウルトラマンコスモスなどシリーズは続き、都度鑑賞した作品もありますが、
未だにこの3部作を超えるウルトラマンには、
出会ったことがありません。それはこの3部作が自分にとって思い入れのある、大切な思い出だからだと思います。
将来の夢はウルトラマンだったし、
かつて間違いなくウルトラマンだったと思います、何度も変身してました。笑
(実は今でも心の片隅になれるのでは?という思いがあったり・・・?。)長文になり、書きたいことだけ書いた感じは否めませんが、
男性の方はそういった思い出は少しはあるのではないでしょうか?
一部の方々、特に私たち平成初期生まれの20代は、
特にこの3部作が好きだったはずです。
それぞれの世代には、それぞれのヒーローがある。
久しぶりに思い出して観るのも、いいかもしれませんね。
[K.K]