fc2ブログ

司馬懿と家康の羼提波羅蜜

司馬懿仲達というと、宿敵の諸葛亮孔明と、
五丈原で長期にわたって対峙した持久戦の印象が強いので、
どうしても、持久戦を好む「静の人」というイメージがありますよね。
本当は機動力が高く、電撃戦が得意だった気配もあるのですが、
戦場で敵からどんなに挑発されても守りを固め、自分からは攻撃をしかけないという、
良く言えば慎重で思慮深い人物といったイメージを持たれがちです。
実際、自分を取り立ててくれた曹操にすら警戒されるほどの人物だったようです。

司馬懿は曹操以降、曹操・曹丕・曹叡・曹芳ら、
何代もの魏帝から重用されていましたが、
曹芳の代になって、後輩の曹爽によって実権を奪われてしまいます。
そのときはおとなしく我慢していた司馬懿ですが、
そのうち、曹爽の専横を見逃せなくなったのか、
最終的にクーデターを起こし、曹爽らを誅殺してしまいます。(正始の変)

このクーデターはなかなか老獪で、それもひとつの能力だと思っていますが、
司馬懿が曹爽一派から国の実権を簒奪することによって、
結果的に、司馬一族が魏王朝の乗っ取りに成功しているわけですから、
特に道半ばで病没した諸葛亮びいきの人からは、司馬懿は嫌われています。

もう一人取り上げたいのは徳川家康
“泣かぬなら泣くまで待とうホトトギス”ということで、
こちらも「静の人」というか、慎重居士のようなイメージがあります。
実際、今川の人質として耐え、織田への潔白を証明するために妻子を殺し、
天下を目前にしながら豊臣に先を越され、耐えて耐えての人生です。

今年の大河ドラマに登場している家康は、些事に翻弄されてばかりで、
本多正信らに頼りっぱなしのへなちょこに描かれています。
まぁ、実際の史実もそれに近かったのだろうとは思いますが、
仮にほとんどが本多正信らによる献策によるものであったとしても、
やはり最終的に天下を手中に収めたのですから、
いくらかの老獪さはあったとしても、忍耐強い男だったと思われます。

さきほど司馬懿を例に挙げ、晩年のクーデターに触れましたが、
家康が天下を手中に収めた関ヶ原の戦いも、
見方によっては豊臣系から実権を簒奪するクーデターだし、
歴史ファンのなかには家康が嫌いという人はそこそこ多いようです。

さて、ところで、羼提波羅蜜という言葉をご存じでしょうか。
以前、『正語』という記事でちょっとだけ八正道について触れましたが、
八正道が個人的な、思想的な修行の部分に着眼点を置いているのに対し、
実践のほうを重視している六波羅蜜という、
6つの、いわゆる“実践の指針”のようなものもあって、
その3つ目が羼提波羅蜜です。
聞きなれない単語ですが、羼提というのは忍辱のことで、
要するに耐えよということです。

耐えるというと、痛いのに我慢するとか、苦しいのに歯を食いしばるというような、
ちょっと精神論っぽいことを連想しがちですが、
ここでいう“耐える”というのは、
時間を耐えるとか、投げ出すのを耐えるとか、そういう意味合いです。
すぐに諦めず、機が熟すのをじっと耐え、機会をうかがうということで、
羼提波羅蜜は忍耐というよりは、雌伏に近いイメージです。

私は、この羼提波羅蜜を思うとき、
司馬懿仲達と徳川家康の雌伏を思い起こします。

現代でも、常にイライラしている人がいますが、それは漏電です。
機が熟すのをじっと耐え、陰日向なく努力を続けながら、
真摯に時期が来るのをじっと待つことができれば、
誰かがその努力・精進を見てくれていて、助けてくれる人物も現れると思うのです。
しかし、機が熟すのを待てず、努力を続けることができない人は、
自暴自棄になったり、大声でわめいたり、周囲に当たり散らしたりしがちです。
そうなると、自分を評価してくれる人物も現れなくなってしまい、
結局のところ、ジャンプアップできなくなってしまうわけで、
それは漏電です。

心を調えること、心を調和させることがどれほど大事か
という教えです。
現代社会には、怒り、恨み、妬み、嫉みなど、
他人を害する思いや言葉があふれています。
そういう悪しき思いを抑え、心を調和させること。
耐え忍びとは非常に大事なことではないかと思うのです。

[SE;KICHI]
スポンサーサイト



夏季休業のお知らせ

平素より格別のご高配に預かり、厚く御礼申し上げます。
さて、弊社は夏季休暇として、
勝手ながら8月12日(金)午後ならびに、15日(月)と16日(火)を休業とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
猶、今後とも倍旧のご厚情を賜りますよう、切にお願い申し上げます。

[AKA]

肥満が止まらない!

私は元々太りやすい体質だという認識は持っていたのですが、
毎年の健康診断でも体重が身長に対して重すぎるだけで、
その他の数値は異常なしでした。
だから見た目さえ気にしなければ、
さほど深刻には考えていませんでした。

体を動かすのは好きな方で、
タイミングさえ合えば週1・2度は体育館で趣味のスポーツをしたり、
ゴルフをしたり、中学校の部活動の手伝いをして、
汗を流していたので極端に太っていくこともありませんでしたが、
中学校の部活動に力を入れ始めてからは、
自分が中心に動くことも少なくなり、
趣味の屋内スポーツからも少し距離を置くようになると、
汗を流すことが少なくなってきたように思います。

昨年の健康診断の後に、社会保険事務所か何かの健康相談に行き、
毎晩のアルコールを減らしましょうという面談もしましたが、
結果、アルコールも体重も、
減ることはありませんでした。

私の意思の問題です。

最近ちょっとした問題が起こっています。
仕事の際にはいているズボンが破れるのです。
最初の1本目は古くなったからだろうと思いましたが、
先日東京に出張に行った際にホテルに戻り、
荷物を整理するのにしゃがむとビリビリっと音がしました。
いやいや下着のほうだろうと思った(思いたかった)のですが、
見事にズボンの方でした。

たまたま展示会もありたくさん歩くから、
2日目用に予備のズボンを持っていっていたので事なきを得ましたが、
なかったら大変でしたよ。
その他にも破っていますので、
ひと月に3本はダメでしょう。

夕飯をいただく時間が遅いのが一番ネックではないかと思っています。
お腹一杯で就寝時間ですから。
個人の目標で歩くと書いたことはハッキリと認識しているのですが、
自分に甘い私が生活スタイルを変えるのはなかなかに難しいです。

電気で腹筋を鍛える機器も買ってみましたが腰が痛くなり中断中(汗)。
大勢で飲むのも好きですし、身体に悪い物ほど美味しいし、
肥満が止まらない。
まずは大盛り注文から止める事にしよう。
ダイエットは明日から♪

[waka]

え、フジ? あぁ、それでかぁ。

ドミニカ発祥の2ビートのダンス音楽をメレンゲ(Merengue)と呼びますが、
5年ほど前から、アーバン化というか、エレクトリックな感じに変質してきて、
新たにメレンゲウルバノ(Merengue Urbano)というジャンルができてきました。
Urbano というのはアーバン Urban のスペイン語読みだそうです。

ま、何を言っているのか自分でもわかりませんが、
要するに、メレンゲウルバノの曲はスペイン語だということです。

メレンゲウルバノはダンス音楽なので、曲に合わせて踊ったりします。
が、以前、『Take on me.』という記事で口ずさむ女性を紹介しましたが、
メレンゲウルバノの場合は、英語ならともかくスペイン語なので、
そっち方面を専攻していない限り、口ずさむというのは難しそうです。
スペイン語が第二外国語だったという人は多くないと思うので、
たいていの人の場合は、なんとなく身体を動かしつつも、
何を言っているのかはさっぱり分からないというのが普通だと思います。

ところが、先日、発見したのです。
口ずさむ男。
だいたい、ダンスレッスンにやってきている人というのは、
竹下景子や市毛良枝のような虫も殺さぬ上品な方から、
ミック・ジャガーやスティーブン・タイラーのような品のなさげな方まで、
女性に限ればいろいろな雰囲気の方がいるものですが、
男性の場合はそれほどのバリエーションはなく、
見た目には中村梅雀のような、小市民的な方がほとんどです。
この「口ずさむ男」も、極めて小市民的な、滝藤賢一似。

問題の曲は Chino y Nacho という人が歌う「Tú Me Quemas」という曲で、
一見してタイトルの意味すら分かりませんし、
u の上に ´ がついている時点で、分かり合える感じがしません。
ちょっと聞いてみましょう。


https://www.youtube.com/watch?v=DNQBXVXZXP4

やっぱり、何を言っているのかは分からないですよね。
「Tú Me Quemas」というタイトルだと知っていれば、
0:49 からの繰り返しは「Quemas Quemas Quemas・・・」と聞こえはしますが、
それ以外は何を言っているのか、分からないですよね。

それが、その男性は踊りながら歌うのです。
特に 1:04 あたりからのサビは、口ずさむなどという生半可なものではなく、
目を閉じ、眉間にしわを寄せ、顎を上げ、感情をこめて歌っているのです。
もちろん、その彼はスペイン人などではなく、
ごく普通の日本人の40代と思しき男性であり、
雰囲気こそ滝藤賢一似ですが、普通に会社に勤めていそうな地味な人ですし、
こう言っちゃナンですが、語学に堪能な人にも見えません。

私は、どれくらい前のことだったか、
スペイン語の歌詞を情感たっぷりに歌う彼を発見して以来、
踊りながら彼から目が離せなくなり、
そっちばかり見ているせいで自分が踊りを間違ったりする始末です。

何者なんだろう、スペイン語教室の先生とかか?などと、
不毛な想像をしていたのですが、その謎が解ける瞬間は急に訪れました。
あ、もちろん、ワタシ的に、という意味ですけどね。
ダンスレッスンを終え、シャワーを浴び、さあ帰ろうというタイミングで、
建物のロビーでばったり会った彼が持っていたのは、汚れ物の入った袋。
ですが、その、使い勝手のよさそうな袋に書かれていた文字は・・・、
FUJI ROCK FESTIVAL '12

あ、そっちかぁ。
この瞬間、ワタシ的に疑問は解消されました。
フジロックに、私は行ったことがないし、いまのところ行く予定もないけれど、
このブログにも毎年フジロックの話題が載るので、(『フジロック2015』)
その場の閉鎖性というか、濃密な感じというのは、感じ取れます。
で、あ、そっちかぁ、フジロック行ってる人かぁ、と納得。
実際のフジロックのことは知らないけど、
まぁ、そんなところに通っていれば、
もしかすれば、スペイン語とかに多少は詳しくなりそうな気が、しないでもない。
あくまでもイメージですが。

というわけで、スペイン語の歌詞を情感たっぷりに歌う彼は、
私のなかで、
フジロックに通ってスペイン語を身に着けた男と、
勝手に認定されたのでした。

ちなみに、頑張って調べてみたところ、
0:49 からの Tu me quemas, me quemas, me quemas
Y el fuego en mis venas me pone a bailar, me quemas というのは、
「ボクを燃え上がらせ、ボクは燃える、燃える、
ボクの血管の中の火がボクを踊らせる」という意味だそうで、
1:04 あたりからのサビの、Me pone a bailar soñando
Con ser el dueño de tu cintura に至っては、
「ボクを夢心地で踊らせる、キミの腰を使って」ということで、
情熱的なアバンチュールみたいな歌詞でした。
踊ってはいても、知らぬものです。

[SE;KICHI]

気になるどうでもいい話⑨

“とんがりコーン”を指にはめたことのない人は少ないと思う。

[KAZSOU]

広島

広島へ行ってきました。
プライベートなら満喫したかったのですが、残念ながら仕事で。
海岸沿いを移動していたので海を見ながらでした。
日本海側と違うな~。なんて思いながら海を見ていましたが、
その違いを口にすることが出来ない。
雰囲気って言うんですかね。
風景などに違和感を感じます。
恐らく、太平洋側の風景見慣れた人が日本海側へ来ると同じように感じると思います。
はっきりとした理由は分からないと思いますが。

福山駅周辺で一泊したのですが、
ホテル方面に駅を抜けた所で、正面にそびえる石垣が目に入りました。
そこからすぐにホテルが見えたので、
チェックイン後に石垣の正体を確認しに行きたい衝動に駆られました。

チャックイン後に即行動開始。

正体は福山城でした。

案内図には天守閣も現存しているようなので、ワクワク感満載で階段を上ると・・・
それほど大きくは無いけれど立派な天守閣が。

福山城跡
サムネイルにしてあります。拡大可能です。

地元(新潟)じゃ天守閣のあるお城って言えば・・・
新発田城くらいしか思いつかない。
それほど頻繁に行くわけでもないので新鮮な気持ちで天守閣へ。

見学出来るらしいのですが、
時間も18:00ちょっと前ってくらいだったので、
急ぎ足で天守閣向かうと・・・・
日頃の行いですかね・・・・

福山城-休館日

本日休業の案内が・・・・

結構歩いたのに。

写真だけ取ってきましたがね。
未知の地域を歩く時のワクワク感だけ味わって来ました。

話題は変わりますが、熊本城の天守閣。
震災で屋根瓦が吹き飛び、石垣はあちこち崩れている映像を度々目にしましたが、
昔の人の建築技術には感心させられます。

結構な揺れだと思うのですが、天守閣が残っていることに感動しました。

いつか、復興の象徴として復元される事を願つつ、
被災された方々の安心できる環境が戻ることを切に願います。

[y2k2]

臨時休業のお知らせ

平素より格別のご高配に預かり、厚く御礼申し上げます。
さて、弊社は、勝手ながら7月25日(月)午後、
社員研修のため、臨時休業とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
猶、今後とも倍旧のご厚情を賜りますよう、切にお願い申し上げます。

[AKA]

突然のポセイドン

サッカー日本代表チームは、ユニフォームの色に因んで、
サムライブルーと呼ばれています。
また、野球の日本代表のことも侍ジャパンと呼ぶそうで、
つくづく日本はサムライという単語が好きなのだなぁと思います。

もちろん、サムライのような志を抱いて試合に臨むという意味でしょうから、
なかなかに勝負事に適したネーミングだと思っています。

一方で、サッカーの女子日本代表はなでしこジャパンと呼ばれます。
男子がサムライなのに、女子は花の名前?と思わなくもないですが、
“大和撫子”という、奥ゆかしさを表現する言い方から推察するに、
キョンキョンも、どっちもこっちも輝け乙女と歌っているとおり、
乙女性をアピールできるネーミングなのかもしれません。
強そうかどうかは別にして、ですが。

花といえば、昨年大活躍だったラグビー日本代表は、桜ジャパンだそうです。
あの屈強な男たちの愛称が桜だなんて、ちょっと意外ではありますが、
こちらもユニフォームのデザインに使われている赤と白からの連想だそうです。
桜の花が好きかどうかは別にして、
花札でも「花」で20点札になっているのは“桜に幕”だけですし、
日本の花として連想されるのは桜であることは間違いありません。

長々、何が言いたいのかと言うと、
サムライやなでしこなどの古式ゆかしい単語を使ったり、
誰もが認める日本の春の「花」の名前を使って日本の和を表現しながら、
和などに関心が薄い若い世代にも呼称を定着させるという、
これらのネーミングは、趣旨を満たす秀逸な命名になっていて、
うまいこと名付けたものだと思うのです。
日本の情緒を感じさせます。

さて、それに対して、水球の日本代表、ポセイドンジャパン。

ポ、ポセイドン?

って、ギリシャ神話に出てくる海の神? ……ギリシャ代表?

違和感を禁じ得ません。

だいたい、サムライとかなでしこと違って、ポセイドンは神の名前、
不遜な雰囲気すら漂ってきます。

百歩譲って神の名を騙ることを容認するとしても、
日本代表なのに、何故ここでギリシャ神話の神なのか。
確かに、ギリシャ神話のポセイドンは、海と地震の神であり、
なるほど、水球チームの守護神としては悪くないかもしれません。
しかも、ギリシャ神話のポセイドンは圧倒的な強さを誇り、
そのパワーのすさまじさゆえ、冥王ハーデースに、
地球が裂けて冥界が露わになってしまうのではないかと危惧されたほどで、
実力は、弟である最高神ゼウスに次いで強いそうですから、
その意味でも、勝負事の守護神としては適している感じもします。

しかし、です。
日本代表なのに、何故ここでギリシャ神話の神なのか。
日本は八百万の神々のおわす国です。
わざわざギリシャ神話の神様に登場してもらわなくても、
日本にもたくさんの神様がいらっしゃいますし、海の神様もいるはずです。

結局、私が言いたいのは、
日本代表で、かつ神様の名を冠したいなら、
ギリシャ神話の神様ではなく、
日本の神様の名前にすればいいのにということ。
ちょっと気になったので書いてみました。以上。

ここから先はオマケです。
ちなみに、日本の、海の神様って、誰でしょうか。
私の知っている範囲では、綿津見神(わたつみのかみ)でしょう。
ということは、水球の日本代表、
愛称はわたつみジャパンくらいが適切なのではないでしょうか。
……私は悪くはないと思うのですが、
戦没学徒兵の遺稿集のタイトルが、なぜか『きけ、わだつみの声』で、
これに関連して二度ほど映画化もされているため、
なんとなく、「わだつみ」は戦没学生をあらわす普通名詞のようになっており、
日本代表の愛称としてはちょっと厳しいかもしれません。
でも、ポセイドンよりはいいのではないかと思っているのですが。
どうでしょうか。

[SE;KICHI]

トンイ

皆さま、「トンイ」というのを聞いたことがあるでしょうか?

この「トンイ」とは韓国の時代劇で、
日本でいうところの大河ドラマのようなもののタイトルですが、
私はこの作品の大ファンでして、
かつてNHK総合で毎週日曜夜11時より放送されていたのを、
目をこすってかかさず観ておりました。

今回はこの「トンイ」についてお話ししたいと思います。

そもそも「トンイ」とは、実在した人物の名前なのですが、
このドラマの舞台となった時代背景を少しかじりたいと思います・・・。

今の大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は昔ひとつの国であり、
李氏朝鮮(朝鮮語では”イ”)と呼ばれておりました。
具体的には、1392年初代王太祖(テジョ)によって開国し、
1910年の日本併合までの26代405年もの間、
李氏一族によって支配されていた国家でした。
同じ時系列での日本ではちょうど室町時代~明治にかけてであり、
豊臣秀吉が朝鮮出兵した文禄・慶長の役1593年頃の王は14代宣祖(ソンジョ)で、
壬辰倭乱・丁酉再乱と呼ばれています。

儒教根本の、国王を頂点とした支配国家でした。

国王を頂点に据え、
貴族階級である両班(ヤンバン)と呼ばれる支配層が権力を欲して対立し、
派閥党争が絶えず勃発していました。
その時の実力者がどの要職ポストに就くかによって政治が動いたり、
果てまた国王そのものも代わってしまったりという時代でした。

朝鮮王朝の身分制度
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-a5-c2/andoorinn/folder/392891/14/12748814/img_0

最下層の賤民は奴婢[奴隷]として働かされ、
その数は国民の3割にも及んだと言われています。

この「トンイ」はそんな時代のなか、
賤民の出身から紆余曲折を経て最後は国王の側室になり、
後の世に偉大な王と称えられる英祖(ヨンジョ)大王を産み育てた女性、
淑嬪崔氏(スクピンチェ)の物語です。

チェ・トンイは賤民の子として産まれ、明るく聡明で活発な少女でしたが、
幼い頃両班の南人(ナミン)派による陰謀によって父兄が殺されてしまいます。
自ら危機に直面しながら、何としても父兄の無念を晴らしたいと、
下働きとして宮廷に入り、証拠を掴むため奔走し始めます。
時が過ぎ、大人になったトンイは父兄の死に関わる証拠を探しながら、
多くの人々と関わって成長し、徐々にその謎を明らかにしていきますが、
19代王粛宗(スクチョン)の寵愛を受ける、
チャン・オクチョンこと禧嬪張氏(ヒビンチャン)と出会い、
その運命が大きく変わっていきます。

人物相関図
サムネイルです。クリックで拡大します。http://www.kntv.co.jp/dongyi/relation.php

当初は仲が良好だった二人も、
南人派と結託して悪事に手を染めるオクチョンと、
それを見逃せないトンイとの間に亀裂が生じ、やがて敵対。
多くの命の危機や陰謀の嵐に遭いながらも、
粛宗とひょんなことから仲良くなり、やがて見初められて側室に。

その後も正義と悪の戦いは続き、
かつての陰謀の決定的な証拠を掴み白日のもとへ。

ついにトンイは父兄の無念を果たしたのです。
そして王子の母として、
教育者としてその波乱万丈の人生を最後まで生き抜きました。

トンイ
http://www.kntv.co.jp/prog/detail/wp-content/uploads/2010/05/dongyi500main_program_r_420x0.jpg

この物語は、トンイの復讐劇でもあるし、
側室を盾として権力闘争に火花を散らす南人派と反対の西人(ソイン)派の派閥対立、
教育ママとしての教え、家族愛など多岐にわたる事柄が描かれています。

その中でも私がこの作品で好きなところは、
どんなことがあっても諦めないというところです。

昼ドラ以上のドロドロの陰謀劇、次の展開が全く読めない手に汗握る状況で、
懸命に可能性を信じ、最後まで諦めないトンイの姿に感動しました。

また、最後は必ず正義が勝つというところ。
その勝つための執念がものすごく伝わってきます。
勇気をものすごくもらいました。

まあ実際は、
主演女優のハン・ヒョジュさんの美しさに見とれてたりするのですが・・(笑)

この「トンイ」の監督は、
「宮廷女官チャングムの誓い」「イ・サン」などでもヒット作を連発しており、
非常に面白い作品が多いです。

ただ1話1時間みっちりありますし全60話という長丁場です!

なかなか観る気にはならないかもしれませんが、
もし気になられたらぜひご覧ください。

おもしろいですよ!おすすめです!!

[K.K]

コムロさんの暴挙

かねがね、自分の心は自分で完全に統御できると言ってきました。

しかし、セミナーなどの講師を務めさせていただくと、
心で思うことは止められないと思っている人の多さに慄然とします。

自分の心は自分で完全に統御できます。
もちろん、個人には個人の考え方のクセというものがあって、
反射的に湧き起こる考えは、そのクセに基づくものですが、
立ち止まってゆっくり参究・思慧する習慣さえつければ、
クセとは関係のない、前向きな考え方ができるようになっていきます。
そもそも、反射的に湧き起こる考えというのは、往々にしてネガティブというか、
取り越し苦労的な考え方であり、未来志向ではないものです。
そういう意味でも、反射的のものを考えるのをやめ、
立ち止まってゆっくり参究は必須です。

と、私は信じてやまないわけですが、
「誰が見ても苦しい状況にある人にも同じことが言えるのか」と、
“心で思うことは止められない”論者の方から責められることがあります。
分かりやすく言うなら、
たとえば、地震で被災し、避難所暮らしを余儀なくされている方とか、
たとえば、暴走運転のクルマに突っ込まれて落命した方の遺族とか、
たとえば、ストーカーに付きまとわれて殺害された女性のご両親とか、
そういう、どう考えても、悲しみに暮れている境遇の人にも、
自分の心は自分で完全に統御できるなんて、残酷なこと言えるのか、と、
まぁ、そういうことです。

言えますよ、そりゃ。
原則ですから。
もちろん、理不尽なことで被害に遭われた方はお気の毒だと思うし、
その悲しみや脱力感、憤懣やるかたない気持ちも分かります。
私も鬼ではないので、忖度することができないわけではありません。
しかし、それは単なる感情論であり、
「そうだね、そんなに悲しいなら泣き暮らしても仕方ないよね」とか、
「そうだね、そんなに苦しいなら加害者を憎む気持ちも仕方ないよね」とか、
ネガティブな方向に寄り添って忖度することが正しいとは、私には思えません。

「その状況ならそう思ったとしても仕方ないよね」と忖度して見せることで、
その方は泣き続け、恨み続け、過去にとらわれて生きていくことになるのです。
その意味で、その忖度は本人のためになりません。
慈悲と見せかけて相手を立ち上がれなくする、巧妙な罠であるとも言えます。

悲しみに暮れる当事者に対し、
「自分の心は自分で完全に統御できる。さぁ、立ち上がろう。」
と声をかけることは、声をかけるほうもなかなか勇気が要りますが、
本当に相手のためになると思えば、それもまた愛であると思っています。

この先の人生を生きるのであれば、立ち上がって前を向かねばなりません。
悲しい映画を放送しているチャンネルを観ているのも勝手ですが、
それをずっと観ていても涙しか出ないのだから、
ちょっとは楽しくなるような、別のチャンネルに変えないといけないのです。
悲壮感たっぷりの“過去チャンネル”を見ている人に、
「そんなの見てないで、ドリフでも見て笑おうよ」と声を掛けるのは、
厳しさではなく、です。

・・・・・・誰に対して言っているかというとですね、
自然に湧き上がる感情に忠実な、野性的な市井の人々に言っているのです。

最近、私はこの動画に大激怒しています。



この方は小室淑江さんという有名な実業家の方で、
株式会社ワーク・ライフバランスという会社の社長さんです。
だいたい、ワークとライフは統合された概念であって、
そもそもワークライフバランスなどと言う人にロクな人はいないわけですが、
この動画を見て分かるように、彼女は聴衆の感情に訴える形で語るわけです。

私は、彼女の理論は、着眼点自体は悪くないかもしれないが、
「効率的な仕事の進め方」とか「先に退社しやすい雰囲気の醸成」とか、
「家事における女性の負担軽減」とか、いくつかの論点は別問題であるはずなのに、
少し前の「保育園落ちた日本死ね!」と同じで、
それさえ実行すればすべて丸く収まるという言い方をしている点に違和感を感じます。
しかし、この手の悩みを抱えている労働者は多いはずで、
「保育園落ちた日本死ね!」がある程度の広がりを見せたように、
感情に忠実な、野性的な市井の人々に対して、これは響くはずです。

特に私が許せないのは、1分20秒のところ。
彼女は、やっと寝かしつけた子供が起きてしまうから、
仕事から遅く帰ってきた夫に対して「帰ってこなくていい」と言っています。
わたしは、そういうことを言ってはいけないと思います。
夜泣きの時期に、奥さんが子育てに追われて大変なのは理解しますが、
夫は夫で、おそらく頑張って働いているのであって、
互いに感情的に、そのようなことは言わぬのがルールだろうし、
それ以上に、それを子供の耳に入れないのが、子育ての配慮だと思うのです。

そういう意味で、この動画のような話が人口に膾炙すれば日本は傾きます。
「アナタ、今日は早く帰ってきてね♡」とか、各家庭のことは勝手にすればよいのであって、
現実に悩んでいる人々の感情をくすぐるこの動画は、
悪魔の動画だと私は思います。
それを埋め込む私もどうかと思いますが。

市井の人々、
感情で物事を判断するのはやめにしませんか。
繰り返しますが、
自分の心は自分で完全に統御できます。
ただし、他人から同情されると、甘やかされてその能力が低下します。
自らをコントロールできる立派な大人になってください。

[SE;KICHI]
プロフィール

kkseishin

Author:kkseishin
株式会社セイシン
私たちは工場設備機器を中心に、お客様にご提案・販売をしている総合商社です。

■富山本社/〒930-0821
富山県富山市飯野16番地の5
TEL:(076)451-0541
FAX:(076)451-0543

■新潟営業所/
〒950-1142
新潟県新潟市江南区楚川甲619番地6号
TEL:(025)283-5311
FAX:(025)283-7469



URL:http://www.kk-seishin.com/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR