おっちょこちょい・特大
『おっちょこちょい』というのは、変な単語ですね。
たとえば、『慌てん坊』とか、『泣き虫さん』とかなら、
「あぁ、慌てやすいのだな」とか、「すぐ泣いちゃうのだな」とか、
ある程度は字面から意味が想像できそうだけれど、
『おっちょこちょい』は、わけがわからない。
また、『おっちょこちょい』は、語感に間抜けさを含んでいますね。
おっちょこちょいと聞いて思い浮かべるのは、
毎週日曜の夕方に見かける、おそらく日本一有名な主婦ですよね。
お魚くわえたドラ猫を追っかけたり、財布を忘れて買い物に出掛けたりする、
愉快なあの人です。
おっちょこちょいの定義があの人だとすれば、
私なんかはおっちょこちょいではないだろうなと思うのですが、
実は私には重大な弱点があるので、
本当におっちょこちょいではないと言えるのか、一抹の不安を覚えます。
弱点、それは、
手に持っているものを紛失するという、
もはや特技に近いものです。
たとえば、雨の日にどこかに出掛けたとき、
手に持っていた傘を傘立てに立て、
帰りには晴れたので傘を忘れて帰ってきたなんていう経験は
誰にでもあるでしょうが、私の場合は、かなり高頻度で起こります。
傘ぐらいならまた買えば済むのですが、
いつだったか、贈答品の手配をしようと百貨店に出掛け、
いろいろ注文をして、帰ってきてみたら財布がなかったこともありました。
結局、贈答品の特設カウンターに置き忘れていて、
百貨店の方が気づいて預かっていてくれたのですが、冷や汗が出ました。
敗因は、財布を手に直接持っていたことだと思われます。
私の場合、たとえば財布をバッグに入れて持ち歩いているときに、
バッグごと紛失することは、たぶんないのですが、
一旦バッグから財布を出して手に持ってしまうと、高確率で紛失するのです。
そういえば、スマホを電車に置き忘れて電車を降りちゃったこともありました。
電車を降りてホームを歩きながら、いま降りた電車にふと視線をやると、
窓枠のところに見覚えのあるピンクのスマホが置いてあり、ギャー。
どうも、ある一定よりも小さなものについて、意識から飛びやすいみたいです。
だから、プライベートでの私の姿を見たことがある人は知っていると思うのですが、
私はいつもショルダーバッグを肩から掛けて、外しません。
外したらなくすから。
財布もスマホも、
手に持っているとなくすから、バッグから出しません。
ちなみに、今までで一番高価な紛失物は、書籍です。
もう何年も前の話、気に入った哲学書を見つけたのですが、
古くて装丁が傷んでいたので、横浜の書店で製本し直してもらったものです。
なにしろ、紀伊国屋書店とかで売っている、いわゆる一般的な書籍ではなく、
わざわざ自分用に装丁してもらったわけなので、
なんというか、喜びを伴う買い物でした。
横浜からウキウキと東急東横線に乗ったのですが、
なにしろ嬉しかったもので、ついバッグから出して質感を確認してみたりなんかして、
意味もなく、ニヤニヤ眺めたりしてしまったのでした。
そして、当時、その路線の終点だった渋谷駅で電車を降り、
山手線に乗り換えたところで気づきました。
ないっ!と。
そりゃ、もう、神奈川県警に警視庁、東急電鉄など、
『太陽にほえろ』ばりに走り、遺失物届を出したうえで探し回りましたよ。
冬の寒い時期でしたが、なにしろ必死なので、汗だく。
しかし、結局、出てはきませんでした。
あ~ぁ、時価33万円。
ふふふ、どうですか。
電車で30万円紛失って、皆さん、ちょっと引いたでしょう。
日曜日のあの主婦なら泡を吹いて気を失いかねませんね。
いや、実際、私も気を失うところでしたが。
こんなの、おっちょこちょいと呼んでいいのでしょうかね。
[SE;KICHI]
たとえば、『慌てん坊』とか、『泣き虫さん』とかなら、
「あぁ、慌てやすいのだな」とか、「すぐ泣いちゃうのだな」とか、
ある程度は字面から意味が想像できそうだけれど、
『おっちょこちょい』は、わけがわからない。
また、『おっちょこちょい』は、語感に間抜けさを含んでいますね。
おっちょこちょいと聞いて思い浮かべるのは、
毎週日曜の夕方に見かける、おそらく日本一有名な主婦ですよね。
お魚くわえたドラ猫を追っかけたり、財布を忘れて買い物に出掛けたりする、
愉快なあの人です。
おっちょこちょいの定義があの人だとすれば、
私なんかはおっちょこちょいではないだろうなと思うのですが、
実は私には重大な弱点があるので、
本当におっちょこちょいではないと言えるのか、一抹の不安を覚えます。
弱点、それは、
手に持っているものを紛失するという、
もはや特技に近いものです。
たとえば、雨の日にどこかに出掛けたとき、
手に持っていた傘を傘立てに立て、
帰りには晴れたので傘を忘れて帰ってきたなんていう経験は
誰にでもあるでしょうが、私の場合は、かなり高頻度で起こります。
傘ぐらいならまた買えば済むのですが、
いつだったか、贈答品の手配をしようと百貨店に出掛け、
いろいろ注文をして、帰ってきてみたら財布がなかったこともありました。
結局、贈答品の特設カウンターに置き忘れていて、
百貨店の方が気づいて預かっていてくれたのですが、冷や汗が出ました。
敗因は、財布を手に直接持っていたことだと思われます。
私の場合、たとえば財布をバッグに入れて持ち歩いているときに、
バッグごと紛失することは、たぶんないのですが、
一旦バッグから財布を出して手に持ってしまうと、高確率で紛失するのです。
そういえば、スマホを電車に置き忘れて電車を降りちゃったこともありました。
電車を降りてホームを歩きながら、いま降りた電車にふと視線をやると、
窓枠のところに見覚えのあるピンクのスマホが置いてあり、ギャー。
どうも、ある一定よりも小さなものについて、意識から飛びやすいみたいです。
だから、プライベートでの私の姿を見たことがある人は知っていると思うのですが、
私はいつもショルダーバッグを肩から掛けて、外しません。
外したらなくすから。
財布もスマホも、
手に持っているとなくすから、バッグから出しません。
ちなみに、今までで一番高価な紛失物は、書籍です。
もう何年も前の話、気に入った哲学書を見つけたのですが、
古くて装丁が傷んでいたので、横浜の書店で製本し直してもらったものです。
なにしろ、紀伊国屋書店とかで売っている、いわゆる一般的な書籍ではなく、
わざわざ自分用に装丁してもらったわけなので、
なんというか、喜びを伴う買い物でした。
横浜からウキウキと東急東横線に乗ったのですが、
なにしろ嬉しかったもので、ついバッグから出して質感を確認してみたりなんかして、
意味もなく、ニヤニヤ眺めたりしてしまったのでした。
そして、当時、その路線の終点だった渋谷駅で電車を降り、
山手線に乗り換えたところで気づきました。
ないっ!と。
そりゃ、もう、神奈川県警に警視庁、東急電鉄など、
『太陽にほえろ』ばりに走り、遺失物届を出したうえで探し回りましたよ。
冬の寒い時期でしたが、なにしろ必死なので、汗だく。
しかし、結局、出てはきませんでした。
あ~ぁ、時価33万円。
ふふふ、どうですか。
電車で30万円紛失って、皆さん、ちょっと引いたでしょう。
日曜日のあの主婦なら泡を吹いて気を失いかねませんね。
いや、実際、私も気を失うところでしたが。
こんなの、おっちょこちょいと呼んでいいのでしょうかね。
[SE;KICHI]
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