あまおうの使い方 【和のスイーツ3部作③】

さて、【和のスイーツ3部作】の③、満を持しての最終回です。
実は、最終的にこれを書きたいがために、
東京のどら焼きやら全国のフルーツ大福やらについて書いてきたのでした。

最終的に私が紹介したいのが、『どらきんぐ生』
糸島市の南風台という住宅地の中に、突如として現れる、
福岡県糸島産あまおう苺加工販売所という施設で売っている“どら焼き”です。

どらきんぐ生 外観

ちなみに、包装紙に書かれている「伊都きんぐ」というのは、店の愛称です。

商品名が『どらきんぐ』です。
しかし、見てお分かりになると思いますが、これは“どら焼き”を名乗ってはいますが、
上下の皮はピッタリと閉じており、果たして“どら焼き”なのでしょうか。
ドラえもんが大好物だというオーソドックスな“どら焼き”とはだいぶ違います。

割ってみましょう。

どらきんぐ生 割ってみた

あんこも入ってはいますが、ほとんどクリームで、
もう一度言いますが、これは果たして“どら焼き”なのでしょうか。
そして、大粒のあまおうが丸ごと入っています。

それと、手に取ってみてわかることなのですが、
いわゆるドラえもん的“どら焼き”は、
表面がネトネトしているというか、ちょっと蜜っぽい感じなのに対し、
この『どらきんぐ』は表面がさらさらしています。
なんというか、スエードみたいな質感で、
頬を寄せてみたくなる、気持ちの良い滑らかさがあります。

食べてみましょう。
やはり、あんこよりもクリームのほうが多いので、
洋風のケーキっぽいフワッとした感じです。
一方、皮は、米粉でも入れたかというくらいのモチモチした触感です。

ところで、昔は「あまおう」と言えば高級イチゴのイメージでしたが、
ここ最近はポッキーやらカントリーマームなんかにも使われていて、
そんなに何でもかんでも「あまおう」にしてたら、
「あまおう」の値打ちが下がるんじゃないかと心配していましたが、
案の定、使い過ぎで、イメージは完全に劣化しているような気がします。
高級感も希少性も薄くなってきたように思います。

だから、「あまおう」を丸ごと入れた“どら焼き”と聞いても、
実は、最初はそこまで食指は動かなかったのですが、
はっきり言って、これは、おいしいです。
だいたい、それでなくてもイチゴ大福的な和菓子は、
大きさが必ずしも均一ではないイチゴを丸ごと投入するという手法上、
甘味と酸味に統一感を持たせることが難しいと思うのですが、
それをどのように克服したのか、この『どらきんぐ生』、
うまいことバランスをとっている感じがします。

ただ、ビジュアル的にお持たせに好適な気がするものの、
ほとんど日持ちせず、
「今日中に召し上がったくださいね」と言われます。
私は福岡の住人ではありませんので、なかなか本州に持ち帰れません。
というわけで、みなさん、福岡というか、
糸島にお立ち寄りの際にはぜひ食べてみてください。

[SE;KICHI]
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邪道を超えた美味 【和のスイーツ3部作②】

警視庁・捜査一課長』といえば、内藤剛志さんが大活躍のドラマですが、
やたらと大福を食べる、洞察力の鋭い女性刑事が登場し、
上司や同僚から「ダイフク」というニックネームで呼ばれていますね。
スキャンダルで息の根を止められた感のある斉藤由貴さん演じるキャラクターですが、
曰く、あんこを餅でくるんだその形状が、「黒を白で包み込んでいる」ということで、
大福は、捜査の際の験担ぎとして、警察関係では好まれているのだそうです。

私は、大福に対しては、一抹の警戒心を抱いています。
というのも、あんこは店によってかなり味が違うものですし、
餅の周りにつけてある餅取り粉の量など、自分好みとは限らないので。
私はあんこは嫌いではないのですが、
粒あんは苦手だったり、甘さは控えめのほうがよかったりと、
やはり、それなりの好みはあるので、自分好みの大福かどうか、
究極、食べてみるまで分からないという、一抹の警戒心です。

ところで、だいぶ前に、私は花びら餅が好きだと書いたように、
私は、味噌餡というのが意外と好きなんです。
粒あんよりこしあん、こしあんより味噌餡のほうが好き。
味噌餡って、大福としては王道ではないかもしれませんが、
上品な和菓子としては、味噌餡とか黄身餡というのは王道と言えるでしょう。

その延長でしょうか、
最近の私は、昔ながらのボッテリした大福ではなく、
“季節のフルーツ大福”というのにハマっています。

すずらん本舗

“フルーツ大福”などと急に邪道な感じの話になりましたが、
そういうフルーツ系の大福は、
どうしても、上にフルーツが載っているところに目が行きがちです。
しかし、たとえばこの写真のフルーツ大福は、
中のあんこも、フルーツのフレーバーになっていて爽やかなので、
最後まで飽きずに食べることができ、私は気に入っているのです。

写真の大福は、宇都宮にあるすずらん本舗さんという和菓子屋さんのフルーツ大福で、
左がマスカット、右がキンカンです。
載っている果実がエキセントリックな感じというか、邪道感を演出していますが、
薄っすらとした餅の色からも分かるように、
餅にもマスカットやキンカンが練り込まれている、爽やかな逸品です。
廃業したガソリンスタンドを改造した、変な店舗なのですが、
作っている大福やお団子が私好みなので、ちょくちょく利用しています。
これは、騙されたと思って、一度はご賞味いただくことをオススメ致します。

それから、フルーツ大福といえば、堺にある一心堂さんも有名ですよね。
タイミングにもよりますが、連日、長い列がついているので、買うのも大変です。
時期によるものの、このお店では常時5種類以上のフルーツ大福を揃えていますが、
これって、単一商材で勝負しがちな「フルーツ大福の世界」ではすごいことなんです。

一心堂パイナップル大福

この写真は、4種類のフルーツ大福を箱に詰めてもらったところです。
左上がパイナップル、右上がミカンですね。
下の2つは2種類のイチゴ(普通のイチゴと練乳イチゴだったか。。。)です。
右は、そのうちのパイナップル大福を割ったところです。
実は、パイナップル大福というのは、
「フルーツ大福の世界」ではそう珍しいものではないのですが、
このお店のパイナップル大福は、酸味と甘みのバランスが絶妙だと、
私は思っています。
ほかに、メロンやら柿やらマンゴーやら、かなりマニアックなラインナップがあります。

それから、弊社は新潟にも営業所を擁しているので、
いちおう新潟のお店も紹介しておくと、新潟では菜菓亭さんが有名です。
御進物を手軽に用意するのに便利なお店ですが、
時期によってフルーツ大福を展開しています。

菜菓亭みかん大福

写真はミカン大福。
本来は糸などを使って横に割るのが正式なのですが、
今回は、分かりやすいように縦に割ってみたのが右の写真です。
このお店のミカン大福は酸味が強いように感じますが、
求肥の感じがちょうどいいので、酸っぱすぎず甘すぎず、
「ミカンを楽しんでいる」という感じがします。

ちなみに、このミカン大福、というかフルーツ大福、
フルーツを求肥でくるんだだけで簡単に作れると思いがちで、
先日の夜中、思い立って自宅にあったミカンで作ってみましたが、
バカにしてはいけません。
求肥は餅粉と水と砂糖で作るのですが、
私が参考にした cookpad のページに書かれていた水の量が多かったようで、
写真ではわかりにくいですが、なんだかちょっと緩めの求肥になってしまい、
ミカンを包むのに苦労しました。

自作ミカン大福

というわけで、前回のどら焼きに続いて、今回はフルーツ大福。
次回に続きます。

[SE;KICHI]

どら焼きの妙味 【和のスイーツ3部作①】

以前、和菓子の造形が好きだと書いて以来、
いろいろな方から、何がオススメか聞かれるようになりました。

私は内心、「アンタの好みも知らないのに、オススメなんてできないよ」と思い、
やんわりとそのことを相手に伝えたりするのですが、敵もさるもの、
先日など、「じゃ、オススメのどら焼きは?」と、対象を絞って再び質問されました。

オススメのどら焼き・・・ねぇ・・・。

だいたい、どら焼きというのは確かに和菓子ではあるけれど、
「和菓子の造形が好きだ」というときの“和菓子”に、
どら焼きは含まれないような気もするのですが、どうなのでしょうか。
みなさん、和菓子といえばどら焼きだったりするのでしょうか。

どら焼きといえば、東十条の南口から隅田川のほうに降りて行ったところに、
草月さんという和菓子屋さんがありますが、
ここで売っている“黒松”という名称のどら焼きのようなものは、美味しいですね。
昔、『笑っていいとも』で、芸能人が差し入れを勝負するコーナーで、
楠田枝里子さんが紹介していました。

どら焼きのようなもの・・・と書きましたが、
実際のところ、どら焼きのような形をしているが、食べたらそうでもないという感じで、
“黒松”という独自の食べ物だと言われたほうがしっくりくる感じです。

黒松黒松 断面

餡は、まぁ、正直に言えば普通なのですが、
皮の部分がふんわりモチモチしており、
また、この皮の部分に黒糖とハチミツの風味が強く利いているので、
味は私好みで、なんというか、穏やかな気分になるお菓子です。
まぁ、和菓子として、造形にグッとくるようなものではないですが。

黒松本舗 草月

店頭まで行ってみて、「本日、黒松あります」の掲示が出ていないと買えませんし、
しかも、その掲示があっても、並ばないと手に入らないことの多い“黒松”ですが、
贈り物にすると意外と喜んでいただけるので、一度はご賞味ください。

ところで、皮がおいしいどら焼きといえば、うさぎやさんでしょうか。
御徒町の黒門交番の近くにありますね。
店に入ると、かなり混んでいるのですが並んでいるという感じではなく、
魚河岸のセリみたいな感じで(いや、セリの経験はないんですけれども)
何人かいる店員さんと上手にアイコンタクトしながら、
「3個!」とか「5個!」とか頼みます。
すると、その店員さんはそそくさと奥に引っ込み、
個数を揃えたどら焼きを包んで戻ってくるという、なんとも原始的な仕組みです。

うさぎやうさぎや 断面

ここのどら焼きの特徴は、温かいことでしょうか。
できたてなのか、渡された時点ではまだ温かく、
店側も、買ったらすぐに食べることを推奨しています。
私なんかは、温泉街とかじゃあるまいし、
道端でどら焼きなんか食べれないよと思うのですが、
意外とお客は律儀なもので、すぐ近くの小さな小さな公園で、
ひとり無言でどら焼きを頬張る会社員をしばしば見かけます。
餡は・・・・・・ものすごく粒餡なので、実はその点はちょっと苦手なのですが、
皮にハチミツの風味をかなり強く感じ、ハチミツ好きの私を喜ばせます。
もともと焼きが甘くてモチモチした感じなので、
そういうのが少しクセになる感じもあります。

ところで、餡について文句の多い私なのですが、
餡が美味しいと思うのは、黒船さん。
自由が丘でカステラなどを販売しているお店ですが、
このお店が出している黒船どら焼きは、
皮はともかく、餡が美味しいなと思っています。

黒船

・・・・・・意外とどら焼きだけで文章が書けましたね。
しかし、こうやってどら焼きに絞って書いてみて感じるのですが、
そもそも、どら焼きって、メチャクチャおいしいかと言われれば少し疑問ですよね。
食べる前から味の想像もつきやすいので、
なかなか相手を感動させられないですし、
上生菓子のような茶席に出せるお菓子でもないですしねぇ。
そう思うと、どら焼きって、なんか不憫だなぁという感じもします。

最終的に書きたい話はどら焼きではないので、この話は続きます。

[SE;KICHI]

ごちそうサーモン

イオンに「ごちそうサーモン」というのが売られていますよね。

ごちそうサーモン https://www.topvalu.net/tv-atlanticsalmon/

先日、宵の口みたいな時間にイオンに行ってみたところ、
コイツに半額くらいの値札が付いていました。
それを手にとって、鮮魚コーナーのお兄さんと話し込んでいると、
きっぷのいいお兄さんで、さらに安くしてくれると言います。
2パック購入しても1パック分の定価よりも安いというので、
まぁ、相当安価に、2パックの「ごちそうサーモン」を手に入れました。

塩麹漬けを作ることにします。

塩麹に漬けこんで放置するだけなので、誰でも作れますし、
麹の拮抗性により、食材に付いていた雑菌や病原菌が排除され、
外部から侵入しようとする雑菌も排斥されますから腐ることがないという、
なんとも夢のような調理法、塩麴漬け。

少し発酵させて、ちょっとだけトロッとなったころが食べごろで、
完成品を想像しただけでヨダレが出そうな感じですね。

2パックの「ごちそうサーモン」を塩麴に漬け、常温に放置します。

しかし、誰でも作れるとは書きましたが、発酵のサジ加減は難しいものです。
ここ富山の地は湿度が尋常ではないので、
この時期の発酵はコントロールが難しいのです。
日中は危ないので冷蔵庫にしまっておき、
夜はいくらか涼しいので冷蔵庫から出し、常温に放置しておきます。
で、朝になったらまた冷蔵庫に戻すという作業です。

ここ何年も、この方法で間違いはなかったのですが、
・・・やってしまいました。

誤算は、今年の夜の急激な夏化。
つまり、季節がこんなに急に夏になるとは思わず、
いくらか涼しいと思っていた夜がちっとも涼しくなく、
冷蔵庫から出し、常温に放置していた夜間のうちに昇天した模様。
不謹慎ながら、炎天下の車内に幼児を残してパチンコに興じるバカ親みたいなもので、
まさかダメになるとは思わず油断して放置した結果でした。

さよなら「ごちそうサーモン」。
といっても、塩麴ですから、腐敗するわけではなく、単なる過発酵です。
生の塩麴漬けとしては発酵しすぎて食べられませんが、焼けばおいしく食べられます。
というわけで、発酵しすぎた2パックの「ごちそうサーモン」は、
1パックがいわゆる塩麴漬け焼きに、
もう1パックは、半分は利休煮になり、
もう半分はグリュイエールと重ねてクロックムッシュになりました。

もちろん、それはそれでおいしかったですよ。
おいしかったんですが、
別に利休煮やクロックムッシュが食べたくて買ってきたサーモンではないので、
おいしかったのに不完全燃焼感が残るという、ちょっと欲求不満気味の結末。
・・・・・・悔しいです。

みなさんも夏場の過発酵にはくれぐれもお気を付けください。

[SE;KICHI]

ガレットが好き♡

まぁ、田舎に住んでいるのが悪いのですが、
ガレットが大好きなのに、それを提供してくれる店が少ないのです。
もちろん、富山のような田舎でも、ちょっと気取ったカフェというのはあって、
ここ数年は、ガレットが並ぶお店も増えてはきたものの、
まだまだ都会のようにはいかず、富山はガレット後進県です。

そこで、自分で作ってみようと思い立ちました。

もともと、わりと料理が好きな私なのですが、
ソバ粉を渡されてもそこから作ることはできません。
そこで、少し思案の結果、茹でソバから作ってみることにします。
ただ、なにしろ初の試みで、成功する保証はほとんどないため、
今回は高級なソバを茹でて材料にするようなことはやめ、
スーパーで20円くらいで売っている、チープな茹でソバから始めます。
まぁ、なんと失敗に軸足を置いた、後ろ向きなワタシ。

茹でソバを

茹でソバを2玉、ジップ袋に入れて麺棒で伸ばします。
実はこの工程で、あとから後悔するようなミスをしているのですが、
まだこの時には気づいていません。

こねます。

だいたい茹でソバ1玉でガレット1枚分換算かなと思ったので、
ジップ袋から1玉分、つまり半分の生地を取り出し、
油の引いていない、熱したフライパンで焼きます。
形がテキトーに見えますが、どうせ後から折り畳むしと、気にしません。

伸ばして焼き、

今回は、急に思いついて作り始めたので、
充分なトッピングを用意しておらず、
冷蔵庫にあったチーズとベーコンとカニカマを載せてみます。

トッピングして、

焼き始めからここまで7分くらいですが、
ターナーでサイドを折り込んで、ガレットっぽくします。

ゆるやかに曲げ、

ところで、隣の鍋では温泉卵を作っておきます。
ガレットの焼き始めからここまで7分くらいということは、
温泉卵のほうに先に取り掛かっておかないといけませんね。
実際は、生地をこねる前から温泉卵作りに着手し、
ここで、その温泉卵を落として完成です。

温泉卵を落とします。

一応、できあがりです。
ジップ袋導入により、フライパンと、温泉卵を作るための小鍋だけでできました。
これは、片付けが苦手な方にも朗報です。
ま、私は実は片付けも好きなので、洗い物が少ない料理は好みではないですが。

これにオリーブオイルをかけて食べます。

できあがり。

さて。
味はどうだったかといえば、おいしかったです。
ただ、ガレットというのはもちっとした独特の食感が特徴ですので、
もっと薄いほうが、ガレットの雰囲気が出てよかったような気もします。
敗因はジップ袋です。
1玉で1枚だろうと、ジップ袋に茹でソバを2玉入れましたが、
ジップ袋の大きさは決まっているので、その大きさ以上には伸ばせず、
結果的に充分に薄くならないという残念な結果。
麺棒の洗浄の煩わしさを考慮したジップ袋の採用でしたが、
もっと大きくのびのびとこねることができれば・・・、
もしくは、ジップ袋を使うにしても、1玉分だけ入れておけば・・・。
ちょっと横着でしたね~。
最近、テレビでも“アイデア料理”というか、横着な料理が流行っているので、
つい、乗せられてしまいました。

まぁ、とはいえ、ガレットを自宅で作ることができると分かりました。
そこで、今度は失敗しないように、ペストリーボードを買いました。
生地を伸ばした時の大きさが分かるよう、寸法も入っています。

ペストリーボード

[SE;KICHI]
プロフィール

kkseishin

Author:kkseishin
株式会社セイシン
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