『南洲翁遺訓』

大河ドラマ「西郷どん」の視聴率は12~14%程で、
徐々に落ちてきている感じがします。
私は明治維新の頃を題材にしたドラマが好みではなく、
今回も見るか迷っていたのですが、
撮り貯めしたのを見始めるとジワジワとはまり見ています。
今回は最後まで見るかもですね・・・やっぱり途中でやめそう(汗)

見ている最中に講習会にて「南洲翁遺訓」を勧められ読んでみました。
最初は原文を頑張って読んでいたのですが・・・
やっぱり途中で訳文や解説を見ないと理解できず、
なんかすいませんって感じです。

理解に偏りはあるとおもいますが、
初めの国や政治のあり方やなどは藩主を主としてきた人達のこともあると思い、
あまりピンとこなかったのですが、
役人・政治家は私欲や私事をなくさなければならない。
でも国会で○○学園などのくだらない不要の話をしているのを見ると、
私事を挟んでいるのだと感じてしまいます。
私は小人で大きな事はできないかもしれませんが、
不要な話で議会の時間を使っているのを見ると、
国に対し尽くしても尽くしてくれることは無いのだと、
再認識してしまいます。
本当に腹立たしい。

いろいろなことに日常流されていると思いますが、
小人でもやれることがあるしやりたいことがあるので、
まずは全うしたいとも思います。
16訓の節操・義理・恥について、
世界のどの国でも同じであるとあり、
時代は違うが日本人は特に強く文化ではなかったかと思い、
どうしてこんなに変わったのかと。
先にも書いたくだらない話を、
する方もされる方も節操や恥が無いのだと思ってしまいます。
そんなことをいつまでもやっているから、
拉致とか核とかで問題になっている国から、
なめられるのではないかと思います。


今回読んでいて一番目を止めたのは21訓です。
論語のようですが、己に克つための極意、
「意なし、必なし、固なし、我なし」
原文の漢字が出なかったので訳文の方を書いてしまいました注)が、
私欲を貪る心を持たぬこと、
自分をおそうとしないこと、
こだわりの心を持たぬこと、
独りよがりにならぬこと。

注)「毌意毌必毌固毌我」です。

こだわりが強いほうだとは思いませんが、
意固地になっていることもあるし、私欲が強かったと思うこともあります。
己の欲を優先させるとろくなことがないと、
本から思ったのは初めてだったので心に残りました。

知識は確かに足りないと思いますが、
少しでも実践できる人ではあるようにしたいと思いました。

[WAKA]
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「私の思い出ごはん」

そろそろ夏越の大祓の時季ですね。
弊社の Okei さんは、毎年、この時期には人形(ひとがた)に家族の名前を書き、
身体をさすったり息を吹きかけたりしたものを、神社に奉納し、
知らずに犯した諸々の罪・過ちを祓い清めるそうです。
日本古来の、とても良い習慣ですね。

大祓人形

このブログでは7年前の6月に“水無月”という和菓子について紹介していますが、
このお菓子は、もともと、大祓を行う6月30日にだけいただくものでした。
食べ物というのは、そうやって人々の生活に結びついているのだなと思います。

ところで、少し前に「土井善晴さんのこと」という記事を出しましたが、
昨年末に買い求めた料理本に、ちょっと感心しました。
それは栗原はるみさんの本です。

『冬の日の大ごちそう』

なんとなく畳がイメージに合っている気がして和室で表紙を撮ってみました。

この料理本に掲載されていた「私の思い出ごはん」という特集が、
なんとも郷愁を誘うような記事で、私の心の琴線に触れたのです。

「私の思い出ごはん」

その記事には『玲児さん』とか『友』とか『心平』とか、
ページごとに固有名詞が掲げられ、いくつかの料理が紹介されています。
たとえば、『玲児さん』というページには、
“トマトシチュー”と“イワシのたたき”のレシピが紹介されていて、
「もう50年近く前、玲児さんが初めてごちそうしてくれたトマトシチュー」とか、
「ふつうはアジで作るたたきを玲児さんの好きなイワシで作ってみました」とか、
それぞれの料理について、
そこに掲げられた人物とのエピソードを思い浮かべる形で書かれています。
そして、「こういう料理に出会えたのも結婚したおかげです」と綴られていて、
あぁ、この『玲児さん』というのは旦那さんなんだなと、
読み手である私たちは文脈から感じ取り、なんだか温かくなります。

昨年は春先に『お弁当ばこのうた』という半崎美子さんの歌が軽く流行ったりもしましたが、
思うに、料理って記憶かもしれません。
いや、人生90年として、人間は一生で98,000回ほど食事をしますが、
しっかり記憶されている食事には、なにがしかのエピソードが残っているものです。

試しに、冒頭に登場した Okei さんに思い出のレシピを聞いてみたところ、
“シャケフレークを混ぜたポテトサラダ”とのこと。
なんでも、学生時代、結婚前のダンナさんとのデートの際、
それを弁当に詰めて持って行ったところ、
やんわりと「ナンジャコリャ」みたいに言われちゃったとのこと。
以来15年以上、そのレシピは封印しているそうですが、
いまだに夫婦でその話をすることもあるそうなので、食の記憶、恐るべしです。

まあ、そういう苦い記憶も含め、
心を込めて作ったら喜んでもらえたとか、逆に細やかな心遣いに感動したとか、
何らかのエピソードを伴った食事が記憶に残る食事なのではないかと思うのです。
結局、シチュエーションや相手からの何気ない一言などが機縁になっていて、
料理自体は、案外、簡単なものなのかもしれません。
こう言ってはナンですが、前述の“トマトシチュー”と“イワシのたたき”だって、
わざわざ本を買ってまでレシピを知りたい料理ではありませんが、
著者にとっては、大切な人とのエピソードを彩る料理となるわけです。

そうそう、2009年に初ドラマ化され、映画化されるほどヒットした深夜食堂も、
井之頭五郎の食べっぷりが視聴者の食欲を刺激した孤独のグルメも、
思えば、食を巡る悲喜こもごもというか、
メニューそのものではなく、その背景にあるドラマの部分で視聴者を引き付け、
ものすごい人気を博したのでした。
私なんて、もともとクリームシチューは嫌いだというのに、
深夜食堂で不破万作さんがうまそうに食べるのに釣られて食べてしまいましたし、
孤独のグルメを見て夜中にステーキハウスに行きたくなったりしたものです。

栗原はるみさんのこの本に出てくる『友』というのは、たぶん娘さんの名前で、
そのページには、
「娘の大好物のから揚げ、お弁当に毎日入れました」と書かれています。
担任の先生に弁当を褒められて得意になり、先生の分も持ってくると宣言したため、
母は先生にも作る羽目になったというエピソードも紹介されています。
また、『心平』というのは息子さんで、
「小さいころから料理が好きで食いしん坊だった」と語られていますし、
他に『嫁の美由紀ちゃん』とか『娘婿の加茂君』なども登場して、
それぞれの人物に対するほほえましいエピソードが鮮やかに描かれています。
読者である私たちは、友も心平も、美由紀ちゃんも加茂君も知りませんが、
そういうエピソードは私たちの想像力を掻き立てます。

この本を読んで、食事って大切な記憶なんだということに、
あらためて気づかされました。
さて、みなさんの思い出の食事はなんでしょうか。

[SE;KICHI]

『社員心得帖』

松下幸之助さんの著書に『社員心得帖』というのがあります。
超ロングセラー「心得帖シリーズ」のうちの1冊なので、
ビジネスマンなら、聞いたことがないという人は少ないかもしれません。

幸之助さんは、“職場は人生の道場”だと言います。
職場を、給料をもらうだけのところなどと思わず、
かけがえのない人生を自分の力で充実させていくために、
日々の仕事にどのように取り組んでいくべきなのか、
この本では、こうした仕事と人生についての心構えが説かれています。

松下幸之助という人は、ご存じのように松下電器の創業者ですが、
この本のすごいところは、
幸之助さんの、経営者の視点から、自社(松下電器)の社員にどうしてほしいかとか、
そういうスケールで語られたものではないということです。
企業で働くということを通して、社会人として、人間として、
幸福を感得するにはこのように考えよ、このように生きよという、
いわば人生の指針が示されている感じです。

私の手元にあるものの奥付には1981年と書かれていますから、
もう35年も前の本ですが、この本を読むと、現代にも通ずる価値観として、
仕事を通じて社会に貢献するという意識が大事なのだと教えられます。

会社は社会の役に立たなければ存在を許されません。
仮に会社が赤字という状況であれば、
厳しい言い方をするなら、社会の役に立ってないという証拠ということになり、
経営的には、存立の危機と言える状態と言えます。
私は、もともと仕事というものには、そういうシビアさがあって、
本来、真剣な取り組みが求められるものであると感じています。

さて、この時期は新入社員の研修等が始まる時期ですよね。
私も新入社員研修に関わって忙しい時期なのですが、
この本には新入社員向けに「成功する秘訣」というセクションがあります。
その秘訣とは。
まずは、入社一日目、会社から家に帰ってきたとき、
家族に前向きな報告をすることから始まるそうです。

確かに、「あんまりしっくりこない会社だ」とか、
「まだよく分からないよ」とか言うと、家族も心配するでしょうから、
家族に心配させないためにネガティブなことは言わないという、
なんというか実利的な面もあるのですが、
それ以前に、自分自身の心の態度として、
「詳しくはまだ分からないけど、なんとなくいい会社だと思う。」と言えたほうが、
そして「そんないい会社に入れたのだから、一生懸命働くぞと、
努めてでも意気込んで見せたほうが、
家族を安心させる以上に、自分自身を奮起させることになるでしょう。

そして、その奮起の姿こそが、家族を含め、親戚や友人など、
他人に対する感化力となって「アイツ、すげぇな」ということになり、
さらには「アイツの会社、なんかイイらしいぜ」ということになるというわけです。
素敵な人に対しては、その生活が気になるもの。
努力してでも素敵に見せることで、会社の評価につながるということであり、
社員一人ひとりが会社の広報担当であるという意識でいること。
幸之助さん曰く、これで少なくとも部長くらいにはなれる秘訣だそうです。

当社が加盟している地場の企業連合では、
この4月、参加企業合算で総勢65名ほどの新入社員を迎えます。
昨日、合同入社式が執り行われ、その後、親友社員研修に取り組みました。

入社式+研修

さて、今年の新入社員さん達で、部長になれそうなのは何人いるでしょうかね。
仕事の本質とは、 人の役に立つことであり、
そしてその対価としてお金をいただいている

そうした、つい忘れがちな基本が、いつになっても大切なのだと再認識する、
この時期はそういう時期です。

新入社員の活躍に、心から心から期待しています。

[SE;KICHI]

家庭における實際的看護の秘訣

私が多読であるということは、これまでにもご紹介したとおりです。

今日は私の蔵書のなかから、変わった本をご紹介しましょう。
『家庭に於ける實際的看護の秘訣』

大正14年に刊行された家庭医学書で、
その真っ赤な装丁から、後年の“赤本”の元祖となった本です。
著者は元海軍衛生大尉の築田多吉さんという方で、個人出版であるにも関わらず、
健康に関する“虎の巻”として1000版以上の版を重ね、大ロングセラーになった本です。

軍関連の出版なので、当時の文部省のお墨付きを示す連署のページもあります。
私が持っているのは現代語版の増補新訂版というやつですが。

それは、今で言う「家庭の医学」みたなものですが、
それとは決定的に違っていることがあります。
それは、著者が効果を確認した民間療法を掲載しているという点。

今の「家庭の医学」は、医学的なエビデンスがないと書いてはいけないのでしょう、
どれもだいたい同じような内容になっており、読んでも、正直、つまらないもの。
そればかりか、どの症例の項目を読んでも、
最終的には「専門医の診察を受けよう」などと書かれていて、
せっかく調べたのに、結局、「医者に行け」以上の情報がないという、
素人にはあまり役立たない事典になっています。

一方で、この『家庭における實際的看護の秘訣』は、
どのページも興味深い記載でいっぱいです。

例えば、最近、目が疲れているなぁと感じているワタシですが、
この本には「ヤツメウナギを食べなさい」と書かれています。
ヤツメウナギ・・・ねぇ、そういえば浅草の老舗に売ってますね。
あと、ワタシは腰痛にも悩まされているのですが、
「ハブ草の種4匁と桑の木5匁を4合の水で煎じて飲め」と。
すると、「どんなしつこい腰痛でもたいてい治る」と書かれています。
桑の木・・・、もはやどこで売っているのやら。
それに、匁(もんめ)って、どうやって計ればいいのか。

そう、この『家庭における實際的看護の秘訣』は、
「専門医の診察を受けよ」などという不親切なことは言わないのです。

今の時代にヤツメウナギとか桑の木とか言われても困るのは確かですが、
当時としては入手困難なものではなかったのでしょう。
つまり、症状に悩んで本を開いた人が、身近なもので即時に対処できるよう、
誰にでも親切に書かれている本なのです。

例えば、何年か前まで、私の上司は痔に苦しんでおり、
一念発起して手術したところ、現在は完治しているようですが、
この本によれば「梅肉エキスに塩を少し混ぜ、毎日患部に貼り付けよ」
と書かれています。
もしかすると、梅肉を貼れば、手術するまでもなかったかもしれません。

また、例えば、同僚が耳だれに悩んでいる時期もありましたが、
この本では「鉄冷鉱泉か卵油を数滴耳に入れ、横になっておけ」
だそうです。
お、溺れそうです。

終始こんな感じ。

ほかにも、虚弱児の体質改善には亀の子タワシでこすれとか、
イボ取りには黒ゴマと蛇の抜け殻を混ぜて飲めとか、
まるで魔女のようなおどろおどろしい健康法も含まれていて、
私自身は一抹の不安を感じなくもないのですが、
現代でも、この本に書かれている健康法を自分の指針としている方もいるようです。

もっとも、私にとっては医学書というより民俗資料のようで、
内容にもなかなか愛嬌があるような気がして、読んでいて実に楽しいのです。
もちろん、役に立てようなどということではなく、ただ眺めているだけなのですが。
それでも、近年の、西洋医学一辺倒、医者任せみたいな風潮がないので、
あくまでも自分の努力で病気を治そうとする姿勢に好感が持てます。

ところで、本の最初のほうは「第4章 消化器病の看護法」など、
わりと素直に、病気に対する民間療法が紹介されていますが、
後半になってくると、
例えば「第15章 処女の教育」などという奇抜な章立てに突入し、
なんとこの章には、理想の配偶者の選び方のようなことまで説かれています。
大真面目な本ですが、果たしてそれは医学なのかという感じもあります。

最終的に、長寿健康法については、
人間は労働して盛んに屁をこくべしなどと書かれています。
まぁ、表現は下賎ですが、意外と鋭いところを突いていると思うのですが。

詳しくは忘れましたが、確か、この本は数千円はしますので、
こんな本を愛読書にする人はちょっと変人かもしれません。
ただ、ちょっと身体に変調を感じたとき、現代みたいに安易に医者にかかるのではなく、
昔の人はこうやって乗り切ったということが分かっていれば、
治す参考になるかもしれません。

ちょっとでも興味ある人がこの本を手にしたら、はまること間違いなしです。

[SE;KICHI]

「風が動く街」

昨年の春、室生犀星文学賞について書いたことがありました。
先日、第2回の室生犀星文学賞が発表になり、
今回は、それについてあまり書く予定はなかったのですが、
今年も書いてほしいとリクエストがありましたので、書いてみます。

今回の受賞作は緋野由意子さんという埼玉県の女性が書いた「風が動く街」。

主人公は東京の会社に勤める30歳代の女性。
主人公は幼なじみの男性と数年間交際していたのですが、
男性から「実は他の女性と結婚する」と一方的に振られた過去を持っていました。
その男性の訃報を聞きつけたところから始まる、結婚に関する物語です。

昨年の受賞作「二日月」について、
確か、坂東眞砂子に作風が似ていると書いたと思いますが、
今年の受賞作である「風が動く街」は、そういう感じではありません。
その理由として、Sex に関する押し出しが強くないという面もありますが、
それよりも、何というか、描写が墨絵的というか、
鮮明に描かないことで、逆に関心を引き付ける、そういう技術を感じました。

作中、過去と現在を行き来しながら、
主人公が男性と結婚できなかった理由が明かされるのですが、
特に過去に関する描写は、過去であるが故にぼかして表現されていて、
むしろ詩的な感じです。

そして、それは、詩人でありながら散文を遺した室生犀星に、
きわめて近いと言えます。

それにしても、
現在の状況は過去に原因があるという考え方は、
私は普段の日常生活においても、わりと確立された真理だなと思っているのですが、
この作品の主人公が男性と結婚できなかった理由が遠い過去にあるなど、
文学の題材に使用されているのを目にすると、
本当にそのとおりなのだなと、改めて感じ入るものがあります。

さて、作者の緋野さんは64歳。
昨年受賞の南綾子さんもそうですが、30歳代後半に
「このまま子育てで時間が過ぎて、年をとってしまいたくない」
と思い、
地元で行われた文章教室に参加し、それ以来、執筆を重ねてきた方です。

今年1月の芥川賞では、黒田夏子さんの史上最高齢受賞が話題となりましたが、
いつかチャンスが来ると信じてコツコツ努力すると、
最終的に報われるものなのだ

と、身をもって教えてくれますね。

例によって「風が動く街」も出版されないでしょうが、
オンラインでは読めますので、機会があったらお読みになってみてくださいね。

[SE;KICHI]
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kkseishin

Author:kkseishin
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